粒高ラバーのスポンジあり・なし徹底比較!性能の違いと戦型別おすすめ厚さ

粒高ラバーには、スポンジのある「ソフト」と、スポンジのない一枚ラバー「OX」の2種類があります。

スポンジの有無で性能にどれだけ差があるの?

と疑問に思ったことはありませんか?

実は、 スポンジの有無でラバーの特性や球質が大きく変わります!

たかがスポンジ、されどスポンジ。粒高ラバーにスポンジが入っているのとないのでは大違い。全く別物のラバーになっていると考えていいでしょう。

この違いを理解することで、自分のプレースタイルに合ったラバーを選べるようになります。

本記事では、以下のポイントを解説します。

  • 一般的に言われているスポンジの有無による性能の違い
  • 実際にどう違ってくるのか、同じラケットにカールP3Vを貼って打ち比べ
  • 戦型別オススメの厚さ

スポンジありの粒高を5年間、スポンジなしの粒高を10年間使い続けている私が、その違いを徹底比較!

あなたにピッタリの粒高ラバーが見つかるはずです。

この記事を書いた人

卓球が趣味のアラフィフおばさん
上級公認審判員
とある地方卓球協会の役員

卓球はあまりうまくはないけど用具の研究は好き

女性目線で紹介するよ
目次

スポンジの有無による性能の違い

粒高ラバーにおける「スポンジあり」と「なし」では、以下のような一般的な特徴があります。

スポンジ有り(ソフト)スポンジなし(OX)
打球感ソフトハード
変化の大きさ小さい大きい
弾み飛ぶ飛ばない
回転少し可能ほとんどかけられない
コントロール性能についての違い

スポンジありは球持ちが良く、コントロールしやすいと言われています。一方で、OXはボールが食い込まず直感的な打球感が特徴的です。

一般的には、スポンジがあったほうがコントロールしやすいと言われています。

つぶまる

私はOXラバーの方がコントロールしやすいと感じますが、慣れが大きいかもしれません。

スポンジありの粒高ラバーの特徴

  • 弾みが良い:スポンジが反発力を生むため、ボールが飛びやすくなります
  • 球持ちが良い:スポンジがたまを包み込む感触があり、打球感が柔らかい
  • 回転を多少なりともかけられる
  • ナックルボールになりやすい:粒が倒れにくいので変化は少ないですが、その分安定性は高くなります

ボールが当たった時、スポンジが凹むことにより相手ボールの威力を捉え、捉えたエネルギーは反発力として打ち返すことができます。つまり、弾みが大きい。

反面、スポンジが凹んでしまうので粒がそれだけ倒れにくくなってしまい、変化幅は小さいものとなってしまう欠点があります。

ゆえに、ナックルボールになりやすい。

スポンジが厚いほど弾みは大きくなりますが、変化は小さくなります。

裏ソフトラバーと同じ感覚で接着剤を塗り、ラケットに貼ることができます。剥がすときも同様。

つぶまる

「貼り直しが簡単なのも、OXラバーにはない魅力

スポンジなし(OX)の粒高ラバーの特徴

  • 変化が大きい:粒が倒れやすく、それだけボールの変化量が大きくなります
  • 飛ばない:スポンジがないため反発力が低く、ほとんどラケット本体の反発力のみになります
  • 威力制御が困難
つぶまる

一枚ラバーの良いところは、この一言につきます。

ボールの威力は、緩衝材となるスポンジがないのでラケット本体で直接受け止めることになります。

ボールが当たった瞬間に、受け止めた相手ボールの威力をうまく逃がすことができないとオーバミス。威力を抑え込みすぎるとネットミス。

一枚ラバーはコントロールしにくいと言われるのはこの威力の制御。慣れれば問題ないけれど、かなり練習する必要があります。

基本的に粘着シートを使用してラバーを貼るので、少し技術が必要かもしれません。また、剥がす時、ラケットの板を痛めてしまうことがよくあります。

つぶまる

技術的に難しい側面も多いけれど、使いこなせるようになると面白さは抜群のOX!

カールP3V 0.5mmとカールP3V(OX)を徹底比較

粒高ラバーの代表格「カールP3V」の0.5mm(スポンジあり)とOX(スポンジなし)を実際に打ち比べてみました。

両方とも、同じニッタクの剛力ラケットに貼って打ちました。どちらも新品のラバーを使用しています

比較のため、同じラケットにスポンジだけが違うラバーを貼っているだけなので、同じ見た目にしか見えませんが、一応違うラバーです。

カルフレックスのピンポンマシンを使って、打ち比べてみました。

打った条件は下記のとおりです。

  • ブロックは「High」だが、それ以外は「Middle」のスピードモード
  • ブロックとミート打ちは上回転で、プッシュは下回転モード

「ブロック」はほぼ当てるだけのブロックで、「カットブロック」は下に振り下ろしています。

カールP3V 0.5mm
カールP3V(OX)
つぶまる

OXは打った時の「コン」という音が好きです。

ブロック
  • スポンジあり:弾みが良く、柔らかい感触でふわっとしたボールが返ります。もう少し練習して角度の感覚が分かれば、もっといいボールが打てそうです。
  • スポンジなし:回転の向きが変わっているのがよく分かる。

ナックル度は、「スポンジあり」>「なし(OX)」 ですが、回転の向きが変わっていますので、対戦相手にとってはおそらくOXの方がやりづらいかもしれません。

カットブロック

カットブロックはラケットを下に振り下ろし、粒を意図的に倒して返球するブロックです。

  • スポンジがあり:スポンジに粒が食い込んでしまうため、粒の倒れる度合いが少なくなってしまいますが、安定感はあります
  • スポンジなし:食い込みがないので粒がしっかり倒れ、ブチ切れカットが可能
プッシュ
  • スポンジあり:威力が出やすく、スピードを活かした攻撃的プッシュがしやすい。ボールの刻印がはっきり見えるほどナックルボールになっている
  • スポンジなし:威力を抑え込んでしまうため、スピードのあるプッシュにはならないが、ボールを反転させているために、意外と安定感がある

厚いスポンジの粒高ラバーを使えば、違いはもっと明確になったのかもしれません。

つぶまる

普段OXを使っている身としては、急にスポンジの厚いラバーを試してみたところでうまく扱える自信がなかったので、薄い0.5mmにしました。

わずか0.5mmのスポンジが入るだけで、めっちゃ飛ぶ!ボールの勢いを抑え込むのが難しい!

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戦型別オススメの粒高ラバーの厚さ

粒高はスポンジの厚さによって大きく性能が異なり、ラバーのあるとないのでは全く別のラバーと言ってもいいほどの違いがあります。

このような性質の違いから、同じ粒高ラバーでも戦型によって好まれるスポンジの厚みが異なります。

以下に一般的な戦型別におすすめされるスポンジ厚を紹介します。

もちろん、選手個々人の細かなプレースタイルの違いにより、好まれる厚みは異なります。

ペン粒型:極薄~薄

粒高ブロックで相手を翻弄し、チャンスボールはラケットを反転、または裏面打法で強打!

といきたいところですが、反転技術も裏面打法も高度な技術なので、粒高面でも攻撃したいと考えるもの。

ペン粒型選手はOXを使用する選手もいますが、粒高面での攻撃力を考えて一般的に極薄~薄を使用する選手が多いです

ニー シャーリエン選手はカールP1V(OX)でも攻撃しています。

シェーク異質攻守型:OX~極薄

一枚ラバーで相手のボールの威力を抑え込み、粒を最大限にまで押し倒し、変化を最大限に活かす!

ナックルから変化の大きいブロックまで、変化にも緩急をつけて相手を翻弄し、チャンスボールはしっかりフォアで叩く!

粒高効果を最大限に発揮させるためには、OXが一番!(ただし扱いは難しく、慣れが必要)

出澤杏佳選手は、粒高で5種類の打ち分けができる技術の持ち主!

シェーク異質攻撃型:中以上

スポンジが厚いほうが、相手の強打に対する反発力を利用して打ち返すことができます。

異質面でも攻撃したい選手には、厚さ中以上をおすすめします。

スポンジが厚いほど、表ソフトラバーに近づきます。

つぶまる

粒高ラバーで厚以上を使用している人を見たことはありませんが、私が見たことがないだけで、実は結構いるのでしょうか?

ホー ジュオジア選手は、バックハンドをガンガン振って、粒高面でも攻撃しています。

つぶまる

表ソフトラバーとしか思えないような使い方をしていますね。

カットマン:極薄~薄

カットマンは少し離れた場所からボールを打ち返す必要があります。スポンジがあったほうが飛ぶので、相手コートにまで安定して打ち返せます。

薄いほうが変化幅が大きいので、相手のドライブ回転を利用したブチギレカットが出やすくなります。

極薄~薄をオススメします。

つぶまる

確か卓球界のレジェンドこと松下浩二さんは、高校生時代、極薄の粒高ラバーを使用していたはず(うろ覚え)。

著:松下 浩二
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まとめ

スポンジあり(ソフト)はどちらかというと攻撃型、スポンジなし(OX)はどちらかというと守備型向け。

特性スポンジあり(ソフト)スポンジなし(OX)
変化幅小さい大きい
弾み飛ぶ飛ばない
威力出せる出せない
コントロール制御しやすい制御しにくい
貼り直し簡単できない
  • 異質ラバーの変化幅と弾みについては、プレースタイルによって求める基準が異なるため、マルバツ評価をつけることはできません。

初めて粒高ラバーを使用する人は、スポンジありの方からはじめてみるといいでしょう。

一方で、OXは慣れが必要ですが、変化の面白さを追求できます。

変化とはどういうことなのか、こちらで詳しく解説しています

つぶまる

OXは扱いにくいかもしれませんが、変化で相手を戸惑わせる戦術が私にはあっていたらしく、スポンジありには戻れません

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