トッププレーヤー達の試合を見ていると、ラケットに息を吹きかけて手で拭いたり、ボールに息を吹きかけたりする姿がありますね。

なんで息を吹きかけているんだろう?
あの行動には意味があるのでしょうか。
卓球をやっている人ならば自然な行為ですが、やったことのない人には不思議な行動に見えるでしょう。
ラケットやボールに息を吹きかけているのは、以下のような理由があります。
- ラバーやボールに付いたホコリを除去している
- ラバーを温めている
それぞれ解説していきます。
以前はよく見られたボールに息を吹きかける行為ですが、コロナ感染症対策のため、現在は禁止となっています。
ラバーやボールに付いた埃をとっている


これが一番大きな理由です。
卓球をやっている人ならご存知だとは思います。
白い粉が付いてしまったところは、引っかかりがなくなってしまってうまく打てませんし、回転だってかかりません。
そんな状態のラバーで打ってしまうと、ボールが落ちてしまいます。
練習中なら、ラバークリーナーを使用して汚れを取ることができますが、試合中はできません。
ラバーが汚れていると、勝てる試合も勝てなくなってしまいます。
特に一流選手は、ラバーの状態にとても敏感です。
ラバーに付いた埃を手っ取り早く除去するために、息を吹きかけて手やユニフォームで拭います。



誰だったか…、ボールに付いている白い粉を取るために、ボールを口に含んだ選手がいたな…。
口に含んでしまうのは、いろいろな意味で、汚くて嫌だ!


手の汗や脂がついてしまう心配はないのか
もちろん、手やユニフォームでラバーを拭うことによって、脂が付いてしまいます。
脂がついてしまうことよりも、埃が付いてしまったことによる影響のほうがはるかに大きいので、やむを得ず手で拭います。
息を吹きかけて、呼気に含まれる水分で軽くラバーを濡らし、拭います。
そのまま手で拭うのではなく、予め息を吹きかけることによって多少なりとも脂がついてしまうことを防いでいるのです。



私の中学生時代は、下級生は屋外の卓球台で練習をしていたから、ラバーに砂埃がついてしまって……、何度も息を吹きかけては体操服で砂埃を除去していたものです。
拭うことによってボールの引っかかりや回転のかかり方が全くの別物になり、いかに汚れて滑るようになってしまっていたのか、分かります。
ラバーを温めています


ラバーは、温度変化にも敏感です。
これはラバーに使用されているゴムの性質にもよるので、すべてのラバーがそうであるとは言えません。
ラバーは冷えると硬くなり、引っ掛かりが悪くなります。
気休めにしかなりませんが、息を吹きかけて、気持ち温めます。
コメント