ラケットは、必ずラバーと別売りになっているラケット単体のものを購入しましょう。
ラバーは消耗品ですが、ラケット本体は長く使うものなので、長く使えるものを選びたいもの。
一般的なドライブ主戦型向けのラケットに関する情報は多く耳にしますが、バック面に表ソフトや粒高ラバー、あるいはフォア面に表ソフトラバーや粒高ラバーを貼ったシェーク異質攻守型向けのラケットに関する情報は少ないです。

戦型がシェークバック粒の人はどんなラケットを購入すればいいの?選び方がわからない?
同じシェーク異質攻守型でも、守備重視なのか攻撃重視なのかで変わってきますし、フォアとバックのどちらの面に何を貼るかによっても変わってきます。
一般的には、
- 硬いほうが粒が倒れやすくて良い
- 特殊素材入りは選ばないほうが良い
- 粒が倒れる前に弾いてしまわない飛ばないラケットが良い
と言われています。
粒高ラバー使いは特殊素材入りラケットは避けるべきと言われていますが、インドのマニカ・バトラ(Manika Batra)選手は特殊素材入りラケットを使用しています。
本記事では、異質攻守型がラケットを選ぶときのポイントと、異質攻守型向けのラケットを紹介します。
それぞれのラケットの特徴とあなたが目指すプレースタイルを照らし合わせ、自分に最適と思われるラケットを選んでください。
当サイトのラケットの評価について


弾みの測定方法について詳しく
ラケットを固定し、1m上からニッタクのスリースター球を落下させ、何cm跳ね返ってきたのかを計測。
10回試行し、ラケット周辺部にあたったものを除き、その平均値を求めました。
ラケット | 剛力 | 幻守 | テナム | テナシティウッド | バイオリン | オールラウンドエボリューション |
---|---|---|---|---|---|---|
重さ | 105g | 83g | 71g | 80g | 77g | 90g |
硬さ | 5 | 4 | 3 | 2 | 2 | 3 |
弾み | 48 | 37.3 | 45 | 42.6 | 38 | 50 |
攻撃力 | 5 | 3 | 4 | 4 | 5 | 5 |
防御力 | 4 | 5 | 4 | 5 | 3 | 2 |
おすすめポイント | 威力のあるスマッシュ | 鉄壁の守り | 安定度抜群 | 台上処理しやすい | 伸びやかなドライブ | 裏裏からの転向に |
価格帯 | ¥23,000~¥36,000 | ¥9,218 | ¥5,775~¥8,250 | ¥4,804~¥7,742 | ¥12,870~¥16,632 | ¥5,940~¥8,190 |
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ラケットを選ぶときに見る場所


メーカーによって表記されている項目は違います。



ラケット重量が表示されているものもあるけど、テナシティウッドの場合はなかったね
スピード
ラケット性能表の「スピード」表記(メーカーによって表現の仕方が多少違う)には、
- ファースト
- ミッドファースト
- ミッド
- ミッドスロー
- スロー
がありますが、ミッド、またはミッドスローがおすすめ。
戦型
異質ではあるけれどもフォア面でのドライブを重視したい方は攻撃用を、バック面の粒高を活かしたプレーを目指すのであれば守備用を選ぶ人が多いです。
守備用とされているラケットは、攻撃用に比べてフォア面で打ったボールの威力は小さい一方で、ブロックが安定しやすくなります。
- 守備を重視してのカットマン用のラケットにする
- フォアでの攻撃を重視してドライブ型用のラケットにする
守備寄りか攻撃寄りかで変わります。



人それぞれですね。だから迷うし悩む
ラケットを選ぶときのポイント


ラケットを選ぶに当たり、自分がどのようなプレースタイルを目指すのか、掘り下げておくと選びやすくなります。
- 粒高でも積極的に攻撃したいのか、守備一辺倒なのか
- 反転変化を求めるのか、揺れる変化を求めるのか
- 緩急をつけてコースをつくことを目指すのか



カタログ値だけでは、なかなかわからないことであります。実際に使用している人に感想を聞くか、試打させてもらって確かめることができればなお良いです。
どの程度攻撃したいのか
粒高ラバーを貼った面だけで粘る方法もありますが、チャンスボールが来たら裏ソフトや表ソフトラバーを貼った面で打つでしょう。
一口に攻撃と言っても、
- ドライブ攻撃をしたいのか
- スマッシュ攻撃をしたいのか
でも選び方は変わってきます。
そして、
重いほうが威力がある!
守備用ラケットは「弾まない」「飛ばない」の二拍子が揃っていますが、攻撃を重視したい方はその中でも比較的弾むものを選ぶと良いでしょう。
ドライブ攻撃主体
ドライブ攻撃を主体としたい場合は球持ちが良いものを選びたいので、ラケットは柔らかいものが良いでしょう。
スマッシュ攻撃主体
スマッシュ攻撃主体の場合は、ラケットは硬いほうが弾きやすいです。



つかむ感触のある柔らかいラケットのほうがスマッシュを打ちやすいという人もいるので、必ずしもそうとは言えません。
反転変化を求めるのか、揺れる変化を求めるのか
変化の違いはラバーによるところの方が大きいです。しかし一枚ラバー(OX)の場合は、ラケットの性能の影響をもろに受けます。
硬いほうが切ったり切らなかったりの変化を調整しやすい感じがしますが、ラバーの違いに比べれば微々たる差!



微々たる差かもしれないけれど、打球感はやはり違う!
変化の違いについては、下記ページにて詳しく解説しています。


緩急をつけてコースをつくことを目指す
粒高ラバーは何も守備一辺倒のラバーではありません。
- 粒高ラバーの特性を利用した鋭いプッシュやブロック
- 緩急をつけたエグいコース
も立派な攻撃手段の一つです。
台上での取り回しのしやすさが重要な要素になってきますので、弾まない軽めのラケットがコントロールしやすくて良いでしょう。
粒高ラバーにおすすめのラケット


粒高ラバーにおすすめの守備用ラケットを集めました。
それぞれのラケットにはそれぞれの個性があり、自分にあった個性を持つラケットを選んでください。
弾みに関しては、守備用のラケットとして弾まないのか弾むのかを表しています。



守備型にとっては「弾む」ラケットでも、攻撃型の選手にとっては「全然弾まね~!」になりますので、その点はご注意ください
下記項目で数字のあるものは、私が実際に測定した実測値(N=1)。
ニッタク『剛力』:スマッシュ攻撃重視


重いので攻撃に威力はありますし、ブロックもよく止まります。
異質攻守型だけでなく、異質攻撃型の選手にもこのラケットを使用する選手が多くいます。
- 出澤杏佳選手
- 阿部愛莉選手
- 梅村優香選手
- 塩見真希選手
いずれも守備型というよりも、異質攻撃型。
異質ラバーで相手を軽く惑わしたりチャンスメイクをし、積極的にスマッシュ攻撃する選手たち。


>>剛力ラケットについてさらに詳しいレビューを知りたい方はこちら
ティバー『幻守』:守備力重視


ワールドラバーズマーケットがTIBHERに依頼して作成、販売している特注ラケット。
あまり弾まないので攻撃力はありませんが、そのぶん守備力は高くなっています。
グラスDテックスに合わせて作成しているとだけあって、グラスとの相性は抜群らしい……(私はグラスを使用したことがないので、断定できません。そのうち試してレビューします)。
ペン粒の選手に使用している人が多い印象があります。
>>幻守ラケットについてさらに詳しいレビュー知りたい方はこちら
JUIC『テナム』:安定性重視


軽くて取り回しがしやすく、安定性能抜群の竹製ラケット。
初心者に嬉しい程よい弾みがある上に、コントロールもしやすいので、使っていて卓球が楽しくなる1本。
軽いので早く振ることができますが、威力のあるボールを打てないのが欠点。


ヤサカ『テナシティウッド』:台上攻撃重視


軽いラケットなので、台上処理などに取り回しがしやすいラケットです。
ラケット本体の弾みはあるのに、実際に使ってみると「弾まない」というよりも「落ちる」という表現がピッタリ来るほど飛びません。ゆえにブロックには最適。
弾まないので攻撃力がないのかと思いきや、軽いのでスイングスピードがいつもより早くなり、意外と攻撃力があります(ただし、軽いので威力はありません)。


>>テナシティウッドについてさらに詳しいレビューを知りたい方はこちら
テナシティウッドはグリップが細いので、手の大きい人や男性はグリップテープを巻いて使用することをおすすめします。


ニッタク『バイオリン』:ドライブ攻撃重視


ニッタクの管楽器シリーズの中で、板厚が薄く弾みを抑えたラケット。
柔らかく、しなりがあるためコントロールしやすく、ドライブをかけやすいラケットです。
バイオリンを使用するトップ選手には、
- アルブルージ・アブドゥラ(Albalooshi Abdulla)選手
- 中島(現:大矢)未早希選手
がいます。
アルブルージ選手は両面テナジー05を使用していますが、わりとブロックを多用する守備よりの選手です。中島未早希選手はドライブ攻撃型選手です。


>>バイオリンラケットについてさらにに詳しいレビューはこちら
バイオリンはグリップが細いので、手の大きい人や男性は、グリップテープを巻いて使用することをおすすめします。


スティガ『オールラウンドエボリューション』:これから粒高ラバーをはじめる人に


平野美宇選手が小学生時代に使用していたラケット。
これから卓球を始める初心者によくおすすめするラケットですが、表ソフトラバーや粒高ラバーとの相性もそこそこ良いのも良いところ。
全ての技術がそつなくこなせて安定しています。
今まで裏裏でプレーしてきた人が、異質ラバーに挑戦しようと考えたときにおすすめできるラケットです。
いきなり守備用のラケットを用いるのは、今まで使用していたラケットに比べてあまりにも弾まなくて驚いてしまうもの。
弾みを抑えた柔らかめの攻撃用ラケットをとっかかりとして、異質ラバーに挑戦するのは悪くありません。


まとめ
プレースタイルには選手ぞれぞれの個性があり、ラケットにもそれぞれ個性があります。
ラケットの選び方と自分が目指すプレースタイルを鑑みて、自分にあったラケットを選んでください。
ラケット | 剛力 | 幻守 | テナム | テナシティウッド | バイオリン | オールラウンドエボリューション |
---|---|---|---|---|---|---|
重さ | 105g | 83g | 71g | 80g | 77g | 90g |
硬さ | 5 | 4 | 3 | 2 | 2 | 3 |
弾み | 48 | 37.3 | 45 | 42.6 | 38 | 50 |
攻撃力 | 5 | 3 | 4 | 4 | 5 | 5 |
防御力 | 4 | 5 | 4 | 5 | 3 | 2 |
おすすめポイント | 威力のあるスマッシュ | 鉄壁の守り | 安定度抜群 | 台上処理しやすい | 伸びやかなドライブ | 裏裏からの転向に |
価格帯 | ¥23,000~¥36,000 | ¥9,218 | ¥5,775~¥8,250 | ¥4,804~¥7,742 | ¥12,870~¥16,632 | ¥5,940~¥8,190 |
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ここで紹介しているものは、すべて私が実際に試してみたものです。
おすすめの粒高ラバーについても紹介しているよ


コメント
コメント一覧 (1件)
粒高は基本的に7枚推奨のようですが人によってはカーボンラケット使っている人は普通にいます
周シントンという方はマリンソフトカーボンで388D-1(0.5mm)という粒高使って自由自在に使いこなしています
変化させたりフォアハンドで打ったりプッシュしたり裏面で打ったり
だから結局練習量と技量とセンスだなと感じました