粒高ラバーは限界があるって言われたんだけど、このまま続けて良いのか悩んじゃってるんだ
直接的に言われなくても、遠回しに、ニュアンス的に「粒高は限界がある」というようなことを言う人はいます。
粒高使いは、なぜそのようなことを言われなければならないのでしょうか。
余計なお世話と言いたいところだけど、火のないところに煙は立たないものなので、その根拠を考えてみました
だいたい以下のようなものが挙げられます。
- トッププレーヤーに粒高選手がいない
- どんくさい子を粒高にしている
それぞれ詳しく見ていき、限界があると言われないために、限界突破する方法を考えてみます。
粒高は限界があるという根拠はなにか?
粒高が勝ち上がるには限界があると言われていますが、そんなことはありません。
世界には異質使いのトッププレーヤーがいます。限界があるのなら、世界で戦うプレーヤーなんて存在しないことになってしまいます。
世界で活躍する粒高使いのトッププレーヤーたち
トッププレーヤーに粒高選手が少ないと感じているのではないでしょうか。
それは、そもそも粒高ラバーを選ぶ選手があまりいないという分母の問題だと考えています。
数は少ないかもしれませんが、一流の粒高使いの選手はいます。
昔の選手になりますが、7年間に渡り世界ランキング1位だった鄧亜萍選手がいます。今の選手のように引退がもうちょっと遅ければ、もっと長いこと女王に君臨していたかもしれません。
プラボールになって不利とは言われていますが、出澤杏佳選手のように、2018年度全日本ジュニアで優勝するような選手もいますので、粒高も捨てたもんじゃありません。
このようなトップ選手たちは、粒高も極めれば、勝てるということを証明しています。
日本国内だけでなく、世界を見渡せば、現役で活躍しているトッププレーヤーだっています。
たびたび日本選手の前に立ちはだかる中国の粒高使いの選手
御年60歳で、今なお現役の世界トッププレーヤーとして活躍中。よく話題になります。
最近では、世界卓球2024団体戦では、インドの異質軍団が中国チームの世界ランキング1位の孫穎莎選手、2位の王曼昱選手からポイントを奪い、大いに話題になりました。
どんくさい子に粒高ラバーを貼らせる指導者
中学の部活動ではじめて卓球に触れたとします。
その時、ちょっと卓球に詳しい顧問の先生だった場合、試合に勝ちやすい戦型を生徒たちに勧めます。また、部内の戦型バランスを考えて、適当な戦型を生徒たちに勧めます。
その時、どんくさい子に粒高ラバーを勧めるパターンが多いです。どんくさい子に粒高ラバーを貼らせるのは、以下の3つの理由があるからではないかと考えています。
- ラバーの特性だけで勝ててしまう
- 中学生レベルでは、動かなければならないようなところにボールが来ることは少ない
- チームに一人粒高対策の練習台としてやらせる
中学生ぐらいなら、多少下手でも粒高ラバーなら勝ててしまうことは事実です。
確かに、卓球の試合で勝てる喜びを知ることも大事ですが、卓球の本質を知る前に特殊なラバーを使わせてしまうのもどうかと思います。
本当は粒高ラバーに向いていないのに、どんくさいというだけで粒高ラバーを勧めるから、粒高は限界があるといわれる一因となっているのではないでしょうか。
ラバーの特性だけで勝ててしまっていた場合、高校生ぐらいになると、特に男子で勝ちにくくなります。
限界があるといわれないためにすること
でもやっぱり、粒高を使っていて限界を感じる時があるんだよね
そう不安に思うことはあるでしょう。とはいえ、今更ドライブ型の転向するわけにもいきません。やるからには、粒高道を極めてしまいましょう。
限界があるといわれている人にはパターンがあるから、対策練習をすれば大丈夫だよ
限界があるといわれるパターン
粒高では限界があるんじゃない?、うまくいっていないんじゃない?と言われている人は、たいてい次のパターンにあてはまります。
- 変化のみに頼っている
- 足が動いていない
- 攻撃できない
粒高道を極めるために、まずはこれらを克服します。
変化のみに頼っている人
中学生ぐらいまでは異質ラバーの変化だけでそこそこ勝つことができます。しかし粒高ラバーの特性を理解し、パワーがつく高校生ぐらいになると、変化だけでは勝つことが難しくなってきます。
特に男子はパワーで撃ち抜かれ、それこそ鴨にされてしまうのが落ち。
変化だけで勝つことができなくなった時、基本技術をいかに習得していたかによって勝てるか勝てないかが決まります。
粒高ラバーの変化ばかり頼って、基本技術の習得をおろそかにしていると、成長は止まります。
粒高ラバーを鵜呑みにせず、基本技術はしっかりと練習しておきましょう。
足が動いていない人
中学生ぐらいまでなら、打った球は台の中央に返球されることが多いのですが、高校生ぐらいになると際どいコースも打ってくるようになります。
際どいコースに来たボールを返球するためには、フットワーク練習は必須です。
攻撃できない人
中学生の頃はひたすらプッシュとブロックで粘れば勝てますが、高校生ぐらいになると、攻撃できないと負けます。
粒高ラバーの変化による守備ばかりに頼り、相手の自滅を待っているだけでは勝てなくなります。
粒だろうが裏ソフトだろうが、やはり攻撃できなければ負ける
限界突破するためにすること
限界といわれる原因がわかれば、対策できます。
- 変化のみに頼っている→戦術の幅を広げる
- 足が動かない→フットワークを鍛える
- 攻撃できない→攻撃力を上げる
守ってばかりでは勝てません
戦術の幅を広げる
プッシュやブロックで粘ってばかりの戦術では、コース取りなどがワンパターンになっています。
緩急をつけたり、際どいコースを狙ったり、フェイクモーションで相手を惑わせたりと、頭を使いましょう。
フットワークを鍛える
裏裏選手に比べて粒高選手は動かなくても勝てるのは確かです。特に年配の選手は、自分はほとんど動かずにテクニックだけで勝つ人もいます。
動かなくてもいいように、自分が好きなコースに返ってくるような変化とコースが打てるベテラン選手には、なかなか勝てません。
とはいえ、動けたほうが当然のことながらもっと勝てます。
フットワークを鍛えて、フォアに来たボールをバック面で打ったり、バック側に来たボールを回り込んで打ったり。
フットワークは、やはり基本です。
動いていないようで、よく見ると素早く細かい動きを絶えずしています。
攻撃力を上げる
上述のトッププレーヤーたちは、粒高なのに「表ソフト?」と思ってしまうようなバックハンドを振っています。
出澤杏佳選手やマニカ・バトラ選手はラケットを反転させて攻撃をすることもありますし、倪夏蓮選手は攻撃が難しいと言われるカールP1V(OX)でスマッシュもドライブもしています。
粒高面での攻撃だけでなく、裏ソフト面でのフォアハンド、ペン粒なら裏面打法の攻撃力も当然上げておく必要があります。
カットマンの橋本帆乃香選手は、カットすると見せかけて、早いタイミングでのバックハンドスマッシュを決めたのを見たときは、感動してしびれました。
守備型と言われる選手ですが、トップ選手たちはめっちゃ攻撃してます。
まとめ
粒高が勝ち上がるには限界があると言われますが、世界で活躍するトッププレーヤーはいます。
トッププレーヤーを見ていると、
- 戦術の引き出しが豊富
- よく動く
- 守備型に見えて実は攻撃型
であり、異質ラバー特有の変化に頼っていないことが分かります。
変化に頼って勝つのではなく、変化を利用して攻撃できるようになれば勝てるということ。
私も攻撃力を鍛えないとな……。
コメント
コメント一覧 (1件)
やっぱり変化だけでは勝てなくなるのが現実ですから勝つためには結局粒高でも打つようになるしかないですね
それも軽いドライブやミートではなくぶち抜くぐらいださないとあっさりカウンターされます
後やっぱり反転技術も覚えないと結局粒高に集められてボコられる
裏ソフトみたいに劇的な攻撃力はない分頭をフル回転するしか勝ち上がるのは難しいです
僕はやっぱり攻撃力が欲しいからフレンドシップの755のほうが良いと思っています
カールp-1は使いこなすのが難しいです