トリプル レギュラーは、VICTASが販売する中国製強粘着裏ソフト。
かつてトリプルスピードやトリプルパワーといったトリプルシリーズが販売されていましたが、廃盤となり、プラスチックボールに合わせて生まれ変わって再登場した新トリプルシリーズです。
私はかつてトリプルシリーズを愛用していました。再登場とあっては、試さないわけにはいきません。
ラバーにはラケットとの相性もあれば戦型との相性もあります。
打った時の打球感や弾道の好みもあります。
シェーク裏粒前陣異質攻守型の私がトリプル レギュラーを貼り、打った感触を評価しました。
トリプル エクストラを使用してみたところ、スポンジが柔らかくシートに引っかかりやすいラバーであり、
- ドライブがしやすい
- スマッシュがしやすい
- 回転量の多い短いサーブが出しやすい
初~中級者向けで、初級者よりのラバーであると感じました。
トリプルレギュラーの商品概要
製造国 | 中国 |
ラバー色 | 赤、黒 |
スポンジ厚 | 1.8、2.0、MAX |
スポンジ硬度 | 42.5±3 |
トリプルシリーズの中で比較すると、レギュラーは他よりも全体的に数値が低いですが、そのぶん癖がなくて扱いやすいラバーです。
トリプルレギュラーを独自指標で評価
メーカー公表値は、メーカー独自の方法で検査したものであるためメーカーごとに基準が異なり、同じ値でもメーカーが異なれば硬さが違うということが多々あります。
メーカー関係なく評価できる方法はなにかないかと考え、実験的に試してみました。
ラバー硬度
トリプルレギュラーの硬度「22」
タイヤのゴム硬度を測るデュロメータ タイプAを使用して、ラバーの硬度を測定してみました。
ゴムの硬度に単位はありません。そのため、硬度を表示する時は必ずどの計測器で測定したのかも表示しなければなりません。
ラバーの摩擦力
トリプルレギュラーの摩擦力80
割れた卓球ボールの半球に重りを50g入れ、動き始める時の力をバネばかりで測定しました。
動き始めた時の秤の表示は、80gでした。
剛力にラバーを貼っての跳ね返り係数
トリプルレギュラーの跳ね返り係数50
ラケットを固定し、1m上からニッタクのスリースター球を落下させ、何cm跳ね返ってきたのかを計測。
10回試行し、ラケット周辺部にあたったものを除き、その平均値を求めました。
剛力ラケット本体の跳ね返り係数は48です(参照:ニッタクの卓球ラケット『剛力』徹底レビュー-異質型選手のために生まれたラケット)。
ラケット単体よりもラバーを貼ることで、より飛ぶようになっています。
この値は1m上からボールを自然落下させた時の値で、勢いよくあてた場合はまた変わります。
一般的に、硬いスポンジほど弱い力では飛ばず強い力でよく飛び、柔らかいスポンジはその逆になります。
ここでは弱い力であてた場合の跳ね返りを示しているよ。
トリプル レギュラーをさまざまなラケットに貼って打ってみた
トリプルレギュラーのスポンジは赤です。トリプルシリーズのスポンジカラーは、ダブルエクストラが青、エくクストラが黒とバラバラなのも特徴です。
さまざまなラケットにトリプル レギュラー 2.0を貼り、カルフレックスのピンポンマシンを使って打ってみました。
打った条件は下記のとおりです。
- ブロックは「High」だがそれ以外は「Middle」のスピードモード
- すべて上回転
ニッタクの剛力ラケット
ニッタクの剛力ラケットにトリプル レギュラーを貼り、打ってみました。
新品のラバーは、ツヤがあります。
- 前陣ドライブ
-
非力なアラフィフおばさんでも、いい感じにドライブが打てました。
- スマッシュ
-
エクストラに比べると、弾道は弧線を描きます。ボールがスポンジにしっかり食い込んでくれる感触があります。
- ブロック
-
コントロールしやすく、比較的狙ったところに返しやすい。
- サービス
-
ボールがシートによく引っかかるので、よく切れます。サーブが楽しくなりそう。
短いサーブも、長いサーブも思いのまま。
ティバーのラケット幻守
全体的に威力は落ちますが、パワーのないおばさんには扱いやすい組合せです。
ヤサカのテナシティウッド
- ドライブ
-
ドライブは苦手ですが、難なくドライブが打てます。意外とやりやすくて、気に入ったかも。
- スマッシュ
-
ラケットが軽いので、振りが早くなっているぶんラバーに食い込んで威力のあるボールが打てているような……
- ブロック
-
若干安定感にかけるような感じはしましたが、練習して慣れれば問題のないレベル
トリプルレギュラーまとめ
トリプルレギュラーの使用感
- 回転がかかって
- ラバーに食い込む感触があって
- まあまあコントロールしやすい
評価はすべて私の主観で、私の卓球技術に依存します。ひじょうに扱いやすい、良いラバーですね。
特に難しさを感じることなく、いろいろな技術がそつなくこなせます。
粘着系ですが狂飆ほどのベタベタ感はなく、重さも軽く、飛ばしやすい。
粘着系ラバーはスポンジの硬いものが多いのですが、トリプルレギュラーはスポンジが柔らかいので、パワーのない人でもそこそこ飛ばせるラバー。
トリプルレギュラーはこんな人にオススメ
- パワーのないレディースや小学生
- 粘着ラバーを使ってみたいけど、パワーのない人
- 粘着ラバーが好きな人
粘着ラバーですが、スポンジが柔らかいのでパワーのない人にオススメできるラバーです。
レベル的には、「基礎を一通り身につけた中学生」やパワーのないレディースなら、このラバーの性能をじゅうぶんに引き出せるのではないでしょうか。
トリプルレギュラーがオススメできない人
- テンション系ラバーが好き
- パワーのある人
- ぶっ飛ばしたい人
柔らかいラバーなので、パワーのある男子にはパワーロスが大きくなってしまいます。
テンション系ラバーと粘着系ラバーでは、ドライブ系技術の打ち方が異なりますので、テンション系ラバーが好みの人にはおすすめしません。
ただし、テンション系の人でも粘着系ラバーの打ち方を練習してマスターしてしまえば、その限りではありません。
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