粒高ラバーや表ソフトラバーといった異質ラバーは、異質型選手独特のプレースタイツを支える重要なラバー。
裏ソフトラバーはヘタってくると表面がツルツルになってきて、引っかかりがなくなるから替え時がわかるけど、粒高ラバーってあるの
裏ソフトラバーとは性質の異なる粒高ラバーに寿命はあるのか?
もしかすると、「粒高ラバーの寿命が来たサイン」や「交換時期の目安」について悩んでいるのではないでしょうか?
裏ソフトラバーよりも長いという人もいれば、短いという人もいます。
粒高ラバーや表ソフトラバー、は裏ソフトラバーと違って、もともとボールの引っ掛かりは小さいです。
では、引っかかりの少ない異質ラバー貼り替えのタイミングは、どのように判断したら良いのでしょうか?
本記事では、粒高ラバーの寿命の見極め方、プレーに与える影響、貼替え時について解説します。
裏ソフトラバーの寿命と貼り替え時についてはこちらの記事をご覧ください。
粒高ラバーの寿命がプレーに与える影響とは?
粒がヘタったカールP3V
粒高ラバーは相手のスピンを利用した独特のプレースタイルを支える重要なラバー。
しかし寿命が近づくとラバーの性能が大きく低下し、プレーに様々な影響が現れます。
粒の弾力性が少しずつ弱くなっていくのでなかなか気づかないのですが、ラバーがヘタってくるとプレーに以下のような症状が現れます。
- ボールが不安定になりやすい
- 浮き球、あるいはネットミスそしやすい
ボールが不安定になりやすい
根元が弱いと、簡単に粒が倒れてしまいます。
粒をあまり倒さない打ち方はあまりできなくなりますし、全く安定しません。
ボールの当たり具合によって一粒一粒の劣化の程度が異なるので、粒の倒れ方が不均一になってしまいます。
それゆえ、ボールが予測できない方向に飛びやすくなり、狙ったコースになかなか飛んでいきません。
これでは上達もしませんし、試合にも勝てません。
そもそも粒高ラバーは変化を求めるほどに安定しづらくなるとは言いますが、練習すれば狙ったコースに打てるようになります。
しかしラバーが劣化すると粒高特有の変化が小さくなってしまう上に、ただでさえ低いコントロール性能が極端に下がります。
浮き球、あるいはネットミスをし易い
ヘタった粒高ラバーを新品のラバーに替えると、低く鋭いプッシュを簡単に飛ばせるので、いかに粒高ラバーがへたっていたのかを実感できてしまいます。
特にミート打ちをした時に、粒の劣化の良し悪しが現れやすい気がする
粒高ラバーを貼り替えるタイミングの見極め方
粒高ラバーを貼り替えるタイミングは、以下の2つ。
- 粒が切れた時
- 粒の根本が弱くなってきた時
粒の切れは、卓球の練習には差し支えありませんが、大会では使用できませんので貼り替えが必要です(ただし、ルールのゆるい地方大会を除く)。
根本が弱くなってきた時は、切れたときとは逆に大会では問題なく使用できますが、練習で使用し続けても上達は厳しいです。
粒が切れた時
これはもう、言うまでもないことです。
粒が折れて切れてしまったときは、替えるしかありません。
粒が欠けてしまったラバーは、そもそも大会で使用できません!
粒がいつ頃折れて切れてしまうのかということは、ラバーの劣化度合いは使い方にもよりますので、誰にも分かりません。
福原愛選手は、貼り替えたばかりのラバーが最初の1試合目に切れてしまったことすらあります。
ボールが当たる部分のたった1粒の粒が折れてしまい、
粒が折れちゃった。ボールを打つ感覚がいつもと違う
と、当時小6の愛ちゃんがインタビューに答えていました。TV画面にパックリと切れた粒。
粒が切れたラバーはルール違反になってしまいますので、おそらくスペアラケットに交換して試合を続行したのではないかと思います。
粒が切れるだけでなく、ラケットが折れるなど使用不可になったラケットは、その場でスペアラケットに交換できないと失格になります。
たった1粒の粒が切れてしまったことが試合中にわかるなんて、さすがはトッププレーヤー。
私なら、たぶん気づかないわ。
パワーのあるボールを打てない初級者の弱いボールを受けているうちは粒の寿命は長いですが、パワーやスピードのある高校生男子クラスのボールを受けるようになると、あっという間に粒が切れます。
ルクセンブルクの倪夏蓮選手は、「一週間で粒が切れてしまう」と、インタビューで答えていました。
粒の根本が弱くなってきた時
福原愛選手が体験したような粒が根本からパックリと切れてしまうようなことは、現実にはたまに起こるだけです。
一般的に多いのは、粒の根本が弱くなってきたときです。
粒の根本が弱くなってきたことの判断は難しいもの。
粒の弾力がなくなり、ゴムが弱くなった状態で、ラケットを眺めているだけではなかなか判断できません。
以下のように確認してみてください。
- ボールが当たる部分の粒を指で軽く倒す
- 粒の根本の状況を確認
- 根本が白くなっていたら、粒が弱くなっている証拠
粒高ラバーの寿命を延ばすためのメンテナンス
ラバーの種類に限らず、ラバーは適切なメンテナンスを行うことで、その寿命を延ばし、より長く安定したプレーを楽しめます。
異質ラバーは下記の道具を用いてメンテナンスします。
お手入れ方法の詳しいやり方は、下記をご覧ください。
粒高ラバーの替え時の勘違いあるある
ラバーの貼り替え方については、こちらをご覧ください
フォア面とバック面は同時に替えることが多く、片方だけ替えるということはあまりしません。
フォア面の裏ソフトの寿命に合わせてバック面の粒高を替えると、実は既に粒高の寿命が尽きていたのではないかと感じることが多々あります。
ラバーの種類や打ち方や使い方にもよりますが、裏ソフトよりも粒高ラバーのほうが寿命が短いんじゃないかな?と思うこともしばしばあります。
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