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卓球の各審判員の役割と権限についてざっくり解説!

「審判員は何のためにいるのか」、ふと疑問に思ったことはないでしょうか?

点数を数えているだけじゃないの?

つぶまる

点数を数えることは審判の重要な仕事の一つだけれど、他にもいろいろとやることはあるよ。

審判員は試合が公正に進行し、選手がベストを尽くせる環境を整えるために欠かせない存在。

しかしその具体的な役割や責任の範囲について、よく理解している人は少ないのではないでしょうか。

本記事では、スムーズな大会運営のために活動する審判員の役割についてざっくり解説します。

審判員は、ただ点数を数えるだけではなく、

  • 試合前のコート整備
  • 試合進行の管理(ポイントコール、ルール違反の監視等)
  • 試合後の報告

など、やることはたくさん。

審判員は目立たないかもしれないけれど、公平公正でスムーズな大会運営をするために、大会の裏側では忙しく動いています。

そんな審判員の仕事を紹介します。

この記事を書いた人

卓球が趣味のアラフィフおばさん
公認審判員
とある地方卓球協会の役員

目次

審判員の基本的な役割

審判員は、試合の公正性を保ち、試合進行を円滑に進めるために重要な役割を担っています。

審判員の種類

大会には統括者としての審判長が必ず1名指名、公認レフェリー有資格者が指名されます。

試合には主審1名および副審が1名指名されますが、主審のみの一人審判の時もあります。

促進ルール時にはストロークカウンターが、指名されます。ストロークカウンターがコートに到着するまで、副審が兼任します。

大会によっては、タイムキーバーやテーブルテニスレビュー(TTR)ビデオ判定役員が指名されることもあるようです(私はまだそのような審判補助員がつく大会は未経験)。

審判長と主審および副審の役割

審判長はもちろんのこと、主審と副審ではその権限と役割の範囲が異なっています。

各審判員がそれぞれの役割と権限の範囲内で協力し合いながら、試合を進行させていきます。

審判長の役割

審判長は、その大会の試合進行における注意点等の説明や、大会独自の特別ルールなどを事前に審判員たちに説明しなければなりません。

また審判長は、組合せやタイムスケジュールの作成に責任を持ちますので、出場する選手たちにそれらを説明することもあります。

服装や用具、競技条件の容認性を含むルール解釈

主審が選手の服装やをチェックして、下記のようなことが見つかった場合、その使用の可否は審判長判断になります。

  • トレーニングウェアを着用してもよいか
  • ユニフォームに白が含まれていて、JTTAラベルが赤ではなかった場合の判断
  • ユニフォームにJTTAラベルがない場合どうするか
  • ラケットがルールに従っていない場合の使用可否
ルール違反者に対する罰則

度重なるルール違反を犯したものは、主審から審判長に報告されます。その者の処分については、審判長に委ねられます。

  • 競技者の4回目のバッドマナーに対する罰則
  • 選手、監督、コーチ、アドバイザーの重大違反に対する罰則
  • レッドカードにより2回の退場を受けた者を失格にする
競技を中断するかどうかの可否決定
  • 競技者が競技領域を離れることの可否
  • 緊急時の競技中断の可否
  • 競技者が競技不能になった時に10分以内の中断を認めるかどうか
つぶまる

競技者が試合中にトイレに行きたくなった時は競技領域から離れることになるので、審判長許可が必要です。競技不能とは、ケガをした時などが相当します。

その他審判長の役割
  • 定められた練習時間延長の可否
  • 組合せ作成
  • タイムテーブル作成

主審の役割

主審はマッチがスムーズに進行するように、得点を管理し、ルール遵守を監視します。

サービスの監視
  • 正しいサービスと確信できない場合は、競技を中断
  • 正しい動作でサービスが行われているかどうかの判定
    • 手のひらは開いているか
    • 手が台より上にあるか
    • トスは正しく上がっているか
    • ダブルスのサービスでボールがライトハーフコートに触れているかの判定
    • などなど

競技者が身体障害者であった場合、サービスのルールが緩和されます。要件緩和の可否の決定権限は、主審にあります。

各ラリーのポイントかレットかの判定
  • 主審側および両エンドのエッジボール判定
  • ダブルスにおけるサービスのセンターラインに関する判定
  • オブストラクションしたかどうかの判定
バッドマナーやルール違反に対する警告
  • バッドマナーに対する警告とペナルティ
  • 違反アドバイスに対する警告
時間計測

時間計測に関して、

  • 練習時間
  • ゲーム時間
  • 休憩時間
  • タイムアウト
  • 中断時間

と計測しなければならなないものが多くあり、主審と副審が事前に話し合いで分担を決めます。

つぶまる

タイムアウト時間は主審が担当するけれど、それ以外は副審が担当することが多いです。

その他主審の役割
  • 促進ルールの適用
  • サービス、レシーブ、エンドの誤りがあった場合、正すこと
  • 競技者を競技領域の3m以内に留めること
  • 双方のユニフォームの色が似通っていた場合、どちらかを交換させること
つぶまる

競技者が試合中にトイレに行きたくなっても認められません。着替えるために更衣室に行くことも認められません(その場で着替えるならO.K.)。

副審の役割

副審は基本的に主審の判断に従いますが、主審の目の及ばないところでは副審も主審と同等の権限を持ちます。

カウント器の操作

主審のポイントコールに合わせて、カウント器を操作します。

主審側から見えない部分の判定
  • 副審側のサイドラインのエッジかサイドかの判定
  • 他からのボールの侵入等、競技条件に支障が出た時の判定
  • サービスがネットアセンブリに触れた(いわゆるネットインサーブ)の判定(特にダブルス)
  • 正しいサービスと確信できない場合は、競技を中断

副審側のサイドラインは主審側からは見えません。副審側のサイドラインの判定は、副審が判断します。

また、サーバーの向きによってもサービスが正しいかどうか主審側からはわからない時があり、そのような時は主審が判断します。

時間計測

主審と事前に話し合い、計測の分担を決めておきます。

つぶまる

副審は計測するものが多く、練習時間、ゲーム時間、休憩時間を担当することが多いです。

バッドマナーを主審に報告

副審にイエローカードを掲げて警告する権限はありません。

権限はありませんが、主審に報告してイエローカードを掲げてもらいます。

つぶまる

困ったことに、主審に見えない場所で、ジェスチャーでアドバイスするやつがおるんよ。

副審のいない一人審判の時は、主審一人で副審の仕事もこなさなければならないので、メチャクチャ忙しくて大変です。

まとめ:大会を支える審判員たち

本記事では、審判長、主審、副審の役割と権限についてざっくりと解説しました。

ここでは紹介しませんでしたが、団体戦の時はコート主任が指名されることがあります。複数台進行の時、コート主任は

  • 両チームの監督とのやり取り
  • トラブル時は本部席の審判長に報告
  • スコア用紙に記録し

と、主審・副審以上に忙しく動き回っています。

大きな大会になるほど、多くの公認審判員たちが公正・公平でスムーズな大会運営のために、自分たちの役割と権限の範囲内で、選手と同じぐらい汗を流して動き回っています。

大会の主役はあくまでも選手たち。審判員ではありません。

審判員が目立ってしまうような大会は成功とは言えず、選手が輝いてこそ、大会が大成功したと言えると、私は考えています。。

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