アイヒカ・ムケルジ選手はフォア面に表ソフト、バック面にアンチラバーを貼った異質攻守型のインドの選手。
フォアに表、バックにアンチラバーといえば、他にオーストリアのアメリー・ゾルヤ(Amelie Solja)選手がいますが、ゾルヤ選手とはまた違ったタイプのフォア表バックアンチの異質攻守型の選手です。
この時のインドチームは裏粒のマニカ・バトラ選手、同じく裏粒のスリージャ・アクラ選手といった全員異質使いの布陣。
異質ラバーでも中国を相手に戦えるんだということを示してくれた、異質使いにとっては嬉しい一戦でした。
本記事では、アイヒカ・ムケルジ選手の戦績とプレースタイル、使用用具について紹介します。
アイヒカ・ムケルジ選手の実績
世界ランキング
部門 | ランキング | 部門 | 最高ランキング | 取得時期 | |
---|---|---|---|---|---|
シニア | 2024年第24週 | 134 | シニア | 95 | 2019年10月 |
女子ダブルス | 2024年第24週 | 30 | |||
混合ダブルス | 2024年第24週 | 869 |
主な戦績
開催年 | 大会名 | 部門 | 順位 |
---|---|---|---|
2014 | インドジュニアオープン | 女子ダブルス | 3位 |
2018 | アジア競技大会 | 女子ダブルス | 3位 |
2019 | 南アジア選手権大会 | 団体戦 女子シングルス 女子ダブルス 混合ダブルス | 優勝 準優勝 準優勝 準優勝 |
2022 | アジア競技大会 | 女子ダブルス | 3位 |
アイヒカ・ムケルジ選手のプレー
2024年世界卓球で、世界ランキング1位の孫穎莎選手を破るという大金星を上げました。
インドチームとしては負けてしまいましたが、アイヒカ・ムケルジ選手とスリージャ・アクラ選手が春価格上の中国選手を相手に勝利し、会場を大いに盛り上がりました。
前後左右へと緩急ある揺さぶり
アンチラバーの特性として、
- ツルッとした滑らかな表面で相手の回転を打ち消す
- 強いスピンを掛けることが難しい
というものがあります。
アイヒカ・ムケルジ選手のプレーを見ていると、孫穎莎選手を右に左へと大きく揺さぶっていることが見て取れます。
アンチラバーは回転の影響を受けないので、簡単に打ち返せそうに見えますが、そもそも無回転のボールは打ち返しにくいです。また、裏ソフトラバーで返球されたときと違った起動でボールが返ってきます。
孫穎莎選手が、こんなボールをミスするの?という場面が多く見られます。
揺さぶられている上にいつもと違う球質。
戸惑いを隠せない孫穎莎選手が見て取れます。
ピッチの早いスマッシュ
丁寧にボールを繋ぎながらも、チャンスボールはすかさずスマッシュ!
ドライブではなく、表ソフトラバーの特性を生かしたピッチの早いスマッシュが決め球です。
バック面の使い方こそ違いますが、フォア面の使い方は出澤杏佳選手に似ているなと思いました。
アイヒカ・ムケルジ選手の使用用具
アメリー・ゾルヤ選手同様、Dr.Neubauer社の契約選手であり、用具はすべてDr.Neubauerで揃えられています。
Dr.Neubauerの商品は、Juicが取扱店になっていますが、全ての商品を扱っているわけではありません。
扱っていても受注してから発注することもあり、購入する場合は余裕を持って発注しましょう。
ラケット:Dr.Neubauer World Champion Carbon
残念ながら、日本で取り扱っているところは見つかりませんでした。
フォア面:Dr.Neubauer KO 2.00mm
表ラバーとありますが、実際には半粒です。
バック面:Dr.Neubauer ゴリラ 1.3mm
ゴリラはアンチ粒高ラバーが使用を禁止されてしまったことへの対策として、開発されたラバーです。
使いやすいという人もいれば、使いにくいという人もいる。かなり扱う人を選ぶラバーっぽい。
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