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【卓球】イエローカード解説!今すぐやめよう違反行為!

卓球にも、サッカーのようなイエローカードやレッドカードが存在します。

小さな地方大会ではありませんが、公認審判員がつくような大会では、イエローカードやレッドカードが出されることが稀にあります。

卓球にもイエローカードやレッドカードがあるなんて、はじめて知った。

つぶまる

リオデジャネイロオリンピックの時、石川佳純選手がレッドカードを受けたシーンは話題になっていたね。公認審判員がつくような大会では、イエローカードやレッドカードが出されることがあるよ。

イエローカードは、選手やコーチがルール違反やスポーツマンシップに反する行為(バッドマナー)を行った際に審判から提示される警告です。

しかし、その具体的な状況や審判の運用方法については、知らない方も多いかもしれません。

イエローカードは試合の公正性を保ち、選手のフェアプレーを遵守するための重要な手段。

本記事では、公認審判員の視点から

  • イエローカードに関する基礎知識
  • どんな時にイエローカードが出されるのか
  • 出されたときのペナルティはどういったものなのか

について解説します。

この記事を書いた人

卓球が趣味のアラフィフおばさん
上級公認審判員
とある地方卓球協会の役員

目次

イエローカードの基礎知識

みなさんは、卓球観戦中に「イエローカード」が提示されるシーンを目にしたことはありますか?

サッカーと違い、卓球でイエローカードが提示されるような事例は珍しいとはいえ、イエローカードは選手や監督がルールに反した行為をしたときに、審判が与える警告です。

イエローカードが提示される具体的は状況は、以下のようなものがあり、審判は選手や監督・アドバイザーにイエローカードを提示し、警告します。

  • 不正行為:意図的にルールを破る行為
  • 遅延行為:故意に試合の進行を遅らせる行為
  • スポーツマンシップに反する行為:相手選手や審判に対する不適切な言動

不正行為

不正行為としてやりがちな、「不正なアドバイス」。

選手がラリー中、ベンチからアドバイスを受けることはルール違反。しかしボールを拾いにたまたまベンチの近くを通ったときなど、ラリー間のアドバイスはO.K.

ここで注意しなければならないのは、高校生以下の大会では、タイムアウト時を除いてゲーム中のアドバイスが禁止されていること。

高校生以下の大会では、競技者は、ゲームとゲームの間の休憩時間、あるいは認められて競技の中断時間にのみアドバイスを受けることができるが、練習時間終了時とマッチ開始の間はアドバイスを受けることはできない。

日本卓球ルール2022

一般の大会の感覚でベンチに入ったコーチが、それを知らずにラリー間にアドバイスをして、イエローカードを出されることはよくあります。

ラリーとゲームの違いとは?
ラリーとは

サーバーがサービストスを投げ上げ、ボールが手のひらから離れた瞬間から、レット又はどちらかにポイントが入るまでをラリーといいます。

ゲームとは

一般的には「セット」と呼ばれることが多い。ラブゲームで始まり、どちらかが11点または10点以上ならば2点差をつけて勝敗が決まるまでをゲームといいます。

つぶまる

選手にサインやジェスチャーも送るのもだめですからね!うちわでそれとなく素振りするなんて、もっての外ですから!

遅延行為

選手が意図的に試合を遅延させる行為。

例えば、サーブを出す体勢、あるいはレシーブをする体勢をとっては解くことを何度も繰り返すことは、イエローカードの対象です。

タオルタイムが異常に長く取る行為も遅延行為。汗を拭いたら直ぐにプレーに戻りましょう。

ついやりがちな遅延行為

遅延行為にもいろいろありますが、ついやってしまうのがダブルスのとき!

特に女子に多い傾向があります。

サインでパッパッと済ませられれば良いのですが、たまに

  • 構えたと思ったらすぐに、「やっぱりこうしよう」なんて話し出す
  • サービスを出すまでの話し合いの時間が長すぎる
  • サーバー側だけでなく、レシーバー側の話し合いも長すぎる

サーブちょっとまって!やっぱり相手のここを狙ってこういうサーブのほうが良いんじゃない……?

つぶまる

「(選手名)プレイ」って何度言わせるつもりだ。いい加減とっととサーブ出せや!イエローカード出すぞ……。

スポーツマンシップに反する行為(いわゆるバッドマナー)

一流のトップ選手が集う世界大会でも、選手のバッドマナーが話題になることが時々あります。

  • 相手選手や審判を罵倒する
  • 相手選手を挑発する
  • 卓球台や審判席を蹴飛ばす
  • ラケットを故意に投げつける

対戦相手や観客を不快にする行為、審判に対する長時間の抗議、……。卓球に限らず、これはどのスポーツ競技でも注意を受けるに値する行為ね。

つぶまる

特に気をつけなければいけないようなものではなく、一般常識をわきまえている人なら、このような行為はしないよね。

ボールを故意に蹴るような行為は明らかにバッドマナーです。

その他のケース

試合中に観客が選手に対して妨害行為を行った場合、審判は観客に対してイエローカードを提示することもあります。

これは試合の公正性を保つために必要な措置です。

特に小学生の大会などでは、観客の保護者が選手に対して明らかなアドバイスと取られるような声援を送っていることがあります。ひどい場合は退場してもらいますので、注意してください。

イエローカードの適用手順

イエローカードは単なる警告で、即座にペナルティを受けるわけではありません。

しかし違反行為の内容があまりにもひどすぎる場合、一発レッドのペナルティもありえますので、くれぐれも行動には注意しましょう。

つぶまる

ちなみに私はまだ、実際にレッドカードが出されている場面を生で見たことはありません。YouTube等の映像で見たことがあるのみです。

イエローカードが警告であるのに対し、レッドカードはより重大な違反や複数回の警告後に与えられるペナルティです。

イエローカードを宣告した時の流れ

  1. 違反行為が確認されたら、審判はイエローカードを選手や観客から見えるように提示
  2. 違反行為の理由を説明
  3. イエローカードを提示した状況や理由を記録用紙に記入し、カウントボードにイエローをマーク
  4. ポイントコールとともに試合再開

イエローカードやレッドカードを受けると、どちらの選手が警告を受けたことがわかるように、カウントボード横にカラーカードを置いたり、カウントボードに挟み込んだりします。

つぶまる

エンドをチェンジした時に、カウントボードのカラーカードを移動し忘れることあります。

イエローカードが累積した場合の処置

試合や大会を通じて、選手が複数のイエローカードを受ける場合があります。

審判や大会運営は、これらの累積警告を適切に管理し、必要な対応を取ります。

選手が受けるペナルティ

レッドカードで退場してしまうと試合が続行できなくなってしまうので、代わりに相手へのポイントが与えられます。

1回目

イエローカード。口頭注意のみでペナルティはなし。

2回目

イエロー・レッドカード。違反行為2回目は相手に1ポイント

選手の場合、レッドカード単独で提示されることはなく、必ずイエローカードとレッドカードがセットで提示されます。

3回目

イエロー・レッドカード。3回目の違反行為は、相手に2ポイント

このとき、8-10でイエロー・レッドで相手に2ポイント加わった場合、相手に1ポイント分が加わり8-11でゲームが終了。次のゲームは0-0ではなく相手に1ポイント加わった状態の0-1からのゲームスタートになります。

4回目

試合を一時停止し、審判長へ報告。審判長の判断を仰ぐことになります。

つぶまる

さすがに4回も違反する人は……、いないと思いたい……。

監督・コーチの場合

監督やコーチの場合、2回目のイエローカードはレッドカードとなり、退場です。

アドバイザーの場合はレッドカード単独で提示されます。選手のようにイエロー・レッドではありません。

この場合の退場は試合会場からの退場ではなく、プレーしている場所(競技領域)から離れなければならないというものです。

退場を拒否した場合、主審は審判長へ報告します。

注意が必要な団体戦での適用

個人戦は選手一人ひとりにカードが累積されますが、団体戦はダブルスのペア単位、チームベンチ単位での警告になりますので、注意が必要です。

ペア単位での適用

例えば、団体戦のシングルスとダブルスの両方に出場している選手の場合、以下のようになります。

違反行為ダブルス組として選手A個人として選手B個人としてペナルティー
AのシングルスA選手が相手を罵倒イエロー
AとBのダブルスBが遅延行為イエロー・レッドイエロー相手に1ポイント
Aが挑発イエロー・レッドイエロー・レッド相手に2ポイント
BのシングルスBがラケットを投げつけるイエロー・レッド相手に1ポイント

Aがシングルスでイエローを受けていたため、ダブルスではBがバッドマナーを行ったとしても2回目と見なされて相手に1ポイント入ります。

Bのシングルスでは、B選手個人としては2回目のイエローになるため、相手に1ポイントになります。

複雑!

つぶまる

そもそもバッドマナーをこんなに行うようなひどいチームはないとは思いますが、例えばの話です。

ダブルスのどちらかの競技者が犯した警告またはペナルティーは組に適用される。しかし、違反を犯していない競技者に対して同じ団体戦における次の個人戦においては適用されない。また同じ団体戦においてどちらかの競技者が犯したレベルの高い警告またはペナルティーは、ダブルス競技開始時に、その組が既に犯した警告またはペナルティーと見なされる。

日本卓球ルール2022

ベンチ単位での適用

STEP
1回目の不正行為

ベンチにいた監督がラリー中にアドバイスをしてしまい、イエローカードを受ける

STEP
2回目の不正行為

ベンチにいた誰かがラリー中にアドバイスをしてしまい、レッドカードとなり退場。

1回目と2回目の人物が異なっていても、ベンチ単位扱いですので、2回目の不正行為を行ったのが選手であろうが監督であろうが退場です。

警告を受けてから、同じ団体戦において、更に違反のアドバイスをした場合は、主審はアドバイスをした者が警告を受けた者かどうかにかかわらず、レッドカードを掲げ競技領域から遠ざける。

日本卓球ルール2022

しかし選手の場合はいないと試合になりませんので、その選手の試合の時だけ競技領域に戻ってきて試合を行います。そして、自分の試合が終わったら、退場処分は変わらないので再び競技領域から出なければいけません。

団体戦において、違反のアドバイスによって退場させられたアドバイザーは、マッチをする場合以外はその団体戦が終了するまでに復帰できない。また別のアドバイザーと交代することはできない。

日本卓球ルール2022

リオ五輪でレッドカードを受けた石川佳純選手

国際大会では、様々な言語や文化背景を持つ選手やスタッフが関わります。

石川選手はただ応援していただけなのですが、日本語のわからない審判にはそれがアドバイスと受け取られ、レッドカードを受けることになってしまいました。

退場とは言っても、競技領域から離れるだけなので、遠く離れた場所から以前と同じように応援している姿がありました。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • トップ32女子決勝の早田ひなと木原美悠選手の試合で審判が突然イエローカードを出し、その後から木原選手はミスが多くなった。1,2、ゲームは木原が押していたのに。
    早田ひなも強いがあのイエローカードがなければ勝敗はどうだったか判らないと感じた。
    ベテランではなく18歳の若い木原選手の動揺は容易に想像できる。
    あれは審判の不当なカードではなかったか。その後木原のミスが続き調子悪くなったとき早田にも
    なぜかイエローカードがでたがそれもどういう理由なのかテレビではわからなかった。
    実力では早田が上かもしれないがあの先のイエローカードがなければもっと公平な試合だだったのではないか??

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