スリージャ・アクラ選手は現インド卓球女王。バックハンドに粒高ラバーを貼った異質攻守型の選手です。
この時のインドチームは裏粒のマニカ・バトラ選手、表アンチのアイヒカ・ムケルジ選手といった全員異質使いの布陣。絶対女王中国から2ポイントを奪うなど、大会を大いに盛り上げてくだました。
異質ラバーでも中国を相手に戦えるんだということを示してくれた、異質使いにとっては嬉しい一戦でした。
本記事では、アクラ選手の実績、プレースタイルの特徴、使用している用具について紹介します。
スリージャ・アクラ選手の実績
卓球の成績だけでなく、商学士も取得している文武両道のプレーヤーです。
世界ランキング
部門 | ランキング | 部門 | 最高ランキング | 取得時期 | |
---|---|---|---|---|---|
シニア | 2024年第17週 | 38 | シニア | 38 | 2024年第17週 |
女子ダブルス | 2024年第17週 | 55 | U21 | 26 | 2019年10月 |
混合ダブルス | 2024年第17週 | 247 | ジュニア | 45 | 2015年3月 |
カデット | 23 | 2013年9月 |
2024年第17週で、ついにマニカ・バトラ選手(2024年第17週のランキング39)を抜いて世界的にもインドのトップ選手になったと、インド卓球界では大きく取り上げられた様子。
主な戦績
大会名 | 開催年 | 部門 | 順位 |
---|---|---|---|
コモンウェルスゲームズ・ゴールドコースト | 2018 | 女子シングルス | 3位 |
南アジア選手権大会 | 2019 | 女子ダブルス | 優勝 |
コモンウェルスゲームズ・バーミンガム | 2022 | 混合ダブルス 女子団体 | 優勝 優勝 |
WTTフィーダーコーパス・クリスティ | 2023 | 女子シングルス | 優勝 |
WTTコンテンダーザクレブ | 2023 | 女子ダブルス | 3位 |
スリージャ・アクラ選手のプレー
マニカ・バトラ選手は、バック側に来たチャンスボールはラケットを反転させてバックスマッシュを打ちますが、アクラ選手はラケットを反転させないスタイルです。
バック側の粒高ラバーでチャンスを生み出し、チャンスボールをフォアスマッシュで仕留める、いわゆる異質攻守型の王道スタイル。
粒高ラバーのふわっとした緩いボールと、裏ソフトラバーの直線的で早いボールといった球質の差が激しく、その違いに大戦相手がついていけなくてイライラしている様子が見て取れます。
叫ぶこともなく、ひじょうに落ち着いたクールな頭脳プレーが素晴らしい!
緩急のある粒高バック
チャンスボールを生み出すためには、異質ラバーの変化をどう活かすかが鍵になります。
- ふわっとしたゆるいストップやブロック
- 低弾道でスピードのあるブロックやプッシュ
緩いボールを打つと見せかけて鋭いプッシュを打ち込んで、相手を翻弄させて、相手をイライラさせてミスを誘います。
鋭いコースを突いた直線的なスマッシュ
アクラ選手のスマッシュを見ていると、相手に打ち返されることが少ないです。それはすなわち、相手にとって打ち返しにくいコース取りであることを意味しています。
打ち返されたとしても、落ち着いたプレーで連続スマッシュを決めています。
スリージャ・アクラ選手の使用用具
スリージャ・アクラ選手はバタフライの契約選手です。ラケットとフォア面にはバタフライの製品を使用していますが、バック面は他メーカーのものを使用しています。
異質使いは異質ラバーにこだわりがあることが多いので、バタフライには満足できる商品がなかったということでしょう。
ラケット:バラフライ ティモボルZLC
マニカ・バトラ選手が使用しているラケットは、ティモボルZLCあるいはビスカリアという両説あり、ティモボルZLCだとすると、マニカ・バトラ選手と使用している用具がほぼ同じになります。
たとえ同じ用具を使用していても、プレースタイルが違ってくるのが卓球の面白いところ
フォア面:バタフライ テナジー05ハード
平野美宇選手も使用しているラバーで、05よりも更に硬くなっています。硬いがゆえに直線的な鋭いスマッシュを打ちやすくなっているとも言えます。
硬いのでしっかりと振り切れないと棒球になってしまうので、扱える人を選ぶラバーとも言えます。
バック面:TIBHAR Grass D. Tecs?
フェイントロング3を使用しているとの情報も見つけましたが、フェイントロング3を使用しているのであればバタフライが公開しているはずなので、違うと思っています。
バック面に使用している公式なラバー情報はありませんでした。グラスを使用しているとの情報もありましたが、裏が取れていないので「?」です。
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