アルゼンチンのリュウ・ソン選手は、中国からアルゼンチンに帰化した選手です。
中国時代はカットマンでしたが、アルゼンチンに帰化したときにはバック粒の異質攻撃型の戦型へと変貌していました。
すでに引退した選手だけど、とても印象的な選手です。
1990年~1994年まで中国ナショナルチームのメンバーでしたが、1990年に家族がいるアルゼンチンに移住し、1995年からはアルゼンチンの代表選手として活躍していました(ソンより5年先に家族が移住していました)。
しかし1997年からは卓球のプロ活動のため、今度はフランスへと移住し、フランスのSAG Cestasの他、ドイツやスイスのプロチームに所属して活動していました。
国籍はアルゼンチン、だけど所属するプロリーグはヨーロッパ。
ヨーロッパとアルゼンチンを行き来する生活をしていたようです。
ヨーロッパとアルゼンチンの行き来は大変だ!
劉松選手の主な実績
オリンピックに4回、世界選手権に9回出場しています。(参考:水谷隼選手はオリンピック4階、世界選手権15回)
世界ランキング
部門 | 最高ランク | 取得年 |
---|---|---|
シニア | 49 | 2001年2月 |
主な戦績
大会名 | 開催年 | 順位 |
---|---|---|
アルゼンチン選手権大会 | 1995~2001 | 優勝 |
アメリカオープン大会 | 1996 | 3位 |
ラテンアメリカ選手権大会 | 2011 | 3位 |
パンアメリカンゲーム大会 | 2011 | 優勝 |
ちなみに、1991年には中国のジュニアチャンピオンになっています。
劉松選手のプレー
39歳の劉松選手と22歳の水谷隼選手の対戦
39サイトは思えないフットワークとフォアハンド攻撃で、22歳の若き日の水谷隼選手から2ゲーム奪っています。
男子選手は後ろに下がって打ち合いをする光景がよく見られますが、劉松選手は基本的に下がることをしません。水谷選手の攻撃を前陣でひたすらブロックしています。
時には長く、時に短く。ブロックの緩急のつけ方が凄まじい!
バックの粒高ラバーは、ただ当てているだけのように見えて、しっかり変化もつけています。
元カットマンらしく、時には前陣カットで凌ぐ姿も見られます。
積極的に下がることはしませんが、下がっても強い!
水谷選手が慣れてきたのか、年齢からくるスタミナ切れなのか、後半はミスが目立ってきて負けてしまいましたが、年齢を感じさせない素晴らしいプレー。
ブロックだけでなく、フォアハンドも強烈です。スマッシュだけではなく、スピードドライブをガンガン打ちます。
持ち味の強烈なフォアハンドを活かすための、バック粒高というよりも、基本はオールフォアで打つスタイル。素早い判断力と動きが要求される前陣に張り付いてのフォアハンド。
たまに打つバック粒高の球質が相手の意表を突いているのが、見ていて楽しいですし、ひじょうに勉強になります。
バック粒高で守ってばかりで勝てないと悩んでいる男子!劉松選手を見習って、フォアハンド攻撃を鍛えるべし!
劉松選手の使用用具
ラケット:JOOLA 陳衛星(Chen Weixing)
カットマン用のラケットです。
前陣に張り付いて攻撃するのに、飛ぶラケットである必要はないですし、むしろ相手の攻撃を止めるためには飛ばないラケットのほうがやりやすい。
カット用のラケットだからこそ、相手の攻撃をネット際に落とすような返球ができるのかもしれません。
フォア面:JOOLA Express Two Max(廃盤)
- スピード:Fast
- スピン:Extra High
- コントロール:Extra High
- スポンジ硬度:42.5度
スポンジ硬度が柔らかめなので、扱いやすいラバーだったと思われます。
バック面:JOOLA オクトパス 1.1mm
見た目はVICTAS カールP1Vにそっくりですが、カールよりも粒は硬いです。
スピードはありませんが、ツッツキやカットはよく切れます。
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