木原美悠選手は、黄金世代の次の世代のエースとして幼い頃から注目されてきた若手選手の一人。
フォア面に裏ソフトラバー、バック面に表ソフトラバーを貼って戦う異質攻撃型の選手です。
2024パリオリンピックでは、リザーブ選手として同行しており、ベンチから声援を送っている姿が見られました。
成長が楽しみな選手の一人です。
本記事では、木原美悠選手の
- 主な実績
- 木原美悠選手の歩み
- 木原美悠選手のプレーの特徴
- 木原美悠選手の使用用具
について紹介します。
現在はT-リーグの木下アビエル神奈川に所属し、活躍しています。
木原美悠選手の実績
小学生の頃から国際大会に出場し、結果を出している選手です。
世界ランキング
部門 | ランキング | 部門 | 最高ランキング | 取得時期 | |
---|---|---|---|---|---|
シニア | 2024年第45周 | 26 | シニア | 13 | 2022年7月 |
女子ダブルス | 2024年第45周 | 7 | U21 | 3 | 2019年4月 |
混合ダブルス | ジュニア | 11 | 2017年6月 | ||
カデット | 1 | 2017年10月 |
小学生の頃から「天才卓球少女」注目されていただけに、その名に恥じない活躍をしています。
主な戦績
全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)では、小学3年生の時を除きすべて優勝。小学3年生で木原選手が敗れた時、会場は「まさか!」とどよめきが沸き起こったと聞いています。
小学5年生の時には、全日本卓球選手権大会カデットの部(13歳以下)で優勝。
世界で活躍する選手は、飛び級して出場した全国クラスの大会でも優勝してる印象がありますね。
2019年の全日本卓球選手権大会(一般の部)で、決勝戦で伊藤美誠選手に敗れたものの、14歳5ヶ月で決勝戦に進出したのは史上最年少と大いに話題になりました。
そんな木原美悠選手の戦績について、ここで紹介するのはほんの一部です。
開催年 | 大会名 | 種目 | 成績 |
---|---|---|---|
2015 | ITTFジュニアサーキット・イタリア | 団体戦 女子シングルス 女子ダブルス | 優勝 準優勝 準優勝 |
2016 | ITTFジュニアサーキット・香港 | 女子シングルス | 準優勝 |
2017 | ITTFワールドツアー・ジャパンオープン荻村杯(U-21) | 女子シングルス | 準優勝 |
2018 | ITTFチャレンジシリーズ・スロベニアオープン | 女子ダブルス | 準優勝 |
2019 | 全日本卓球選手権大会(一般の部) | 女子シングルス | 準優勝 |
2019 | ITTFチャレンジ・クロアチアオープン | 女子シングルス 女子ダブルス | 優勝 優勝 |
2022 | WTTスターコンテンダー・ドーハ大会 | シングルス 女子ダブルス | 優勝 |
2023 | 世界卓球選手権 | 女子ダブルス | 3位 |
2023 | 全日本卓球選手権大会(一般の部) | 女子シングルス | 準優勝 |
2023 | WTTファイナル・名古屋 | 女子ダブルス | 3位 |
2024 | 全日本卓球選手権大会 | 女子ダブルス | 優勝 |
ダブルスは長崎美柚選手と組むことが多くで、「ダブルみゆう」として息のあったコンビプレーで多くの国際大会で実績を残しています。
木原美悠選手の歩み
父親が経営する卓球クラブ「ALL STAR」で4歳から卓球を始め、父だけでなく姉や兄、弟も卓球選手というまさに卓球一家。
小学生時代から注目されていたので、その当時からちょいちょいTV取材を受けて出演していました。
映像が見つからなかったのだけれど、この時見た放送では、同学年の子たちよりも頭一つ分ぐらい身長が高くて、成長が早くて体格が良かった印象を持ちました。
JOCエリートアカデミーへ
小学校卒業後は、親元を離れてJOCエリートアカデミーへ。JOCエリートアカデミーでさらに技術を磨きました。
そこでJOCエリートアカデミーの先輩である長崎美柚選手とダブルスを組むようになりました。
息ぴったりのコンビプレーを見せてくれる二人ですが、私生活でも大変仲が良いとのこと。
2019年(平成30年)全日本卓球選手権大会(一般の部)
決勝戦に進出した2019年の全日本卓球選手権大会。
この時、14歳5ヶ月と史上最年少記録を塗り替え、さらに注目を集めました。
決勝戦相手は、同じくスマッシュを主体とする異質攻撃型の伊藤美誠選手。結果は伊藤美誠選手に負けてしまいましたが、長身(164cm)から繰り出されるスマッシュは威力もスピードもあります。
今は髪を伸ばして女の子らしい魅力がありますが、この頃は短髪でボーイッシュな魅力がありました。
木原美悠選手のプレー
木原美悠選手といえば、長崎美柚選手と組んだダブルスで多くの実績を残していることでも知られています。
ドライブ主戦型の長崎選手に対し、木原選手はミート打ちが主体のスタイル。
ダブルスコンビの球質の違いは、相手コンビにとってやりにくくなる要素の一つ。
JOCエリートアカデミーでドライブの打ち方を指導され、スマッシュだけでなくドライブも武器になりました。
スマッシュもドライブもほとんど同じフォームから繰り出されるため、相手にとっては対応しづらいのも良いところ。
スマッシュ主戦型
大柄な選手はその体格を活かしてドライブ主戦型が多い傾向にありますが、木原選手はコンパクトで且つ素早いスイングでのスマッシュを武器に戦うタイプ。
スマッシュは小柄な選手のほうが打点に視線を合わせやすいので、一般的に有利とされています。
しかし大柄な選手の場合は、体の大きいの分だけボールに威力とスピードが乗ってくる印象があります。
スマッシュ主戦型はスマッシュを打ちやすくするため、バック面に表ソフトラバーを貼り、バックでがんがんミート打ちします。
バック面に表ソフトラバーを貼る木原美悠選手にとって、やはりバックハンドのミート打ちは強力な武器。
表ラバーも粒高ラバーも、バックハンドは足の力も使ってボールを押し出す打ち方をするんだよね。
表ソフトラバーでのミート打ちは、裏ソフトラバーと違ってナックル気味のボールになるため、相手にとっても取りづらい球質になっています。
ネットに引っ掛けるか、浮かせてしまうか。
浮いてきたボールは回り込んでスマッシュ!します。
木原美悠選手の使用用具
勝ったり負けたり。仲良しだけど幼いころからしばしば対戦している二人。
VICTAS契約選手なので、用具はVICTASで揃えられています。
木原美悠選手のプレースタイルを鑑みると、納得の用具です。
ラケット:VICTAS 木原美悠 90thモデル
「木原美悠」の名前を冠したラケットですが、中身は『VICTAS Fire FALL VC』です。
名前を冠したモデルは数量限定のためすぐに完売してしまいますが、「VICTAS Fire FALL VC」であればいつでも手に入ります。
初速があり、直線的に飛ぶので、前陣に張り付いてスマッシュ主体で戦う選手向けのラケットのようです。
強度の高い防護服や宇宙服に使用されているスーパー繊維とカーボンを編みこんだ新素材Vカーボンを中芯の木材に沿うように使用。その特徴は抜群の強さであり、ボールの破壊力を生むラケットに仕上がった。
https://www.victas.com/products/detail.html?id=19
フォア面:VICTAS V>15 エキストラ
小塩姉妹がフォア面に使用しているラバーでもあります。
スピード性能に定評がありますが、回転もよく掛かるとのこと。ただし、ツッツキは浮きやすいので注意が必要との評価。
決定打を生む威力を重視したギア
相手の球を強烈な回転とスピードで上書きして返す。
https://www.victas.com/products/detail.html?id=36
相手を打ち抜く決定打を生む、威力重視に仕上げたギア。
弧線の高さ | 7.4 |
---|---|
スピード | 8.4 |
ドライブの制度 | 7.1 |
シートの強さ | 9.2 |
反発 | 8.8 |
レッド、ブラックだけでなくブルーラバーもあるらしい。
バック面:VICTAS VO>102
テンション系表ソフトラバー。
世界最強のペン粒おばちゃんこと倪夏蓮選手がバック面に、出澤杏佳選手がフォア面に使用しているラバーでもあります。
あの鋭い木原選手のミート打ちや出澤選手のスマッシュは、このラバーの性能のお陰なんだと納得。
回転のかけやすい横目のラバーなので、スマッシュだけでなく回転量のあるドライブも打てると評判です。
攻撃は最大の防御、超攻撃的なハイエナジーテンション表ソフト
ブロックよりもまず最優先したのは攻撃力。打って打って打ちまくる表ソフトの完成形。心地良い打球感と球離れの良さに加え、粒をヨコ目にして、安定感も兼ね備えた。テンション系の柔らかめのスポンジとスピード重視のトップシートを組み合わせ、トップ選手仕様のラバーになった。
https://www.victas.com/products/detail.html?id=66
弧線の高さ | 8.5 |
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スピード | 7.5 |
コントロール | 8.0 |
変化 | 5.0 |
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