あなたは卓球ノートを書いていますか?
試合で勝つためには、技術や体力だけでなく、戦術やメンタルも非常に重要です。
これらを効果的に向上させるために、多くの選手が活用しているのが「卓球ノート」。
伊藤美誠選手は、自分の試合だけでなく、他の人の試合動画からも気づいた点をコーチと一緒にノートと書き留めていったことが知られています。
このノートのお陰で、伊藤美誠選手は東京オリンピック2020で金(混合ダブルス)・銀(団体戦)・銅(シングルス)メダルを獲得したといっても過言ではありません。
本記事では、上位入賞を目指す中高生の卓球選手向けに、卓球ノートの具体的な書き方ステップと、その活用方法について詳しく解説します。
ノートをつけることで自分の長所と短所を具体的に把握し、今後の戦術に活かすためのポイントを紹介します。
これを読んで、あなたも卓球ノートを始め、さらに強くなりましょう!
伊藤美誠選手と早田ひな選手のノート活用術について紹介しています
トップ選手になると、その選手なりの独自の書き方になりますが、時々読み返して気づきを自分のものにしていくことにかわりはありません。
卓球ノートの基本構成
卓球ノートを効果的に活用するためには、記録する内容をしっかりと整理することが大切。
ここでは、基本的な卓球ノートの構成を紹介します。
ただし、書くべき内容は特に決まっているわけではないので、自分の好きなようにノートに書いていっても何も問題ありません。
書き留めた内容を読み返し、自分が成長したことを感じると、自信につながります。自信はメンタルとも強く関連しています。
試合前の準備記録
良い試合をするためには、試合前の準備が重要です。
試合前の準備記録には、次のような項目を記入します。
- 試合の日付と対戦選手
- 目標設定
- 戦術プラン
目標設定
試合で達成したい具体的な目標を書きます。
例えば、
- サーブの成功率を上げる
- 相手のバックハンドを狙う
などです。
日頃練習して身につけた技術で、試合中に試してみたいことがあれば、「◯◯を試してみて、初見の相手に効果があるかどうか検証してみる」でも良いでしょう。
戦術プラン
相手の特徴を分析し、それに基づいた戦術を考えます。
例えば、
- 相手の弱点をつく攻撃パターン:バックの深いところが苦手だから、集中的に狙ってみよう。
- ディフェンスの強化ポイント:相手はスマッシュをバックに集めるクセがある。カウンターで待ってみよう。
などです。
- 対戦経験のある相手
-
前回の対戦記録を参考に、同じ戦術を用いるのか、違う戦術を試してみるのか。
- 初めての対戦だけれど、相手選手のプレーは見たことがある
-
相手選手のプレーを観ていて気づいたことから、戦術を考えてみます。戦型からも、ある程度予測できるのではないでしょうか
- 全く情報のない初めての相手
-
初めての相手だからこそ、自分の得意な戦術が活かせるのかどうか、いろいろと試してみたいことを考えます。
ゲーム間のメモ
ゲーム間(試合中)のメモは、プレー中に気づいたことや変更した戦術を簡潔に書き留めておきます。
- プレー中の気付き:良い点と悪い点、相手の動きや傾向などをメモ
- 戦術の変更点:試合中に行った戦術の変更やその効果をメモ
フォア側に集めてきた→落ち着いてスマッシュを狙う
といった感じで簡潔に書きます。
ゲーム間の1分間でできることは限られます。後から思い返せるように重要な単語を並べておくだけでO.K.
実際のところ、試合の時はノートにいろいろと書き込む余裕なんてないのが現実。
それゆえ最近は、自分のプレーをスマホやタブレット端末で撮影し、後で見返して自分のプレーを反省する人が増えています。
試合後の振り返り
試合後の振り返りは、自分のプレーを客観的に分析し、今後の改善点を見つけるための重要な部分です。
- 試合結果と感想
- 勝因・敗因分析
- 改善点と次の目標
を試合後、または大会終わって家に帰ってから忘れないうちに書き留めておくのも良いでしょう。
試合結果と感想
試合の勝敗に関係なく、
- 自分のプレーの良かった点と悪かった点
- 相手選手の良かった点と悪かった点
自分だけでなく、相手選手も?
相手の弱点はもちろんですが、良かった点は真似して自分のプレーに取り入れるために書きます。
勝因と敗因の分析
- 相手の弱点を集中的につけたから勝てた(自分の弱点を攻められた)
- 自分のこういうサーブを相手選手のここに出したら効いた
といったことを書き留めておきます
改善点と次の目標
次の試合に向けての改善点と、新たな目標を設定します。
- ナックル気味のチャンスボールが打てなかったから、重点的に練習して打てるようにする
- 相手に効くサーブが少なく単調になってしまったので、サーブの引き出しを増やす
といったことを書き出し、日々の練習に活かせるようにします。
ノートを活用した自己分析方法
卓球ノートは、単に試合の記録を残すだけでなく、自分のプレーを客観的に分析し、改善点を見つけるための強力なツールです。
記録するだけでは意味がありません。
以下に、ノートを活用して自己分析を行う方法を紹介します。
定期的な振り返りと目標の再設定
定期的に卓球ノートを見返し、自分のプレーを振り返ると、自分の成長の軌跡を確認でき、自信に繋がります。
プレーの自信は試合でのメンタルに直結します。
定期的な振り返り
月に一度、あるいは大会ごとにノートを見返し、過去の記録を振り返ることで、自分の成長と課題を確認できます。
記録を見返しているうちに、自分のプレーの問題点がはっきりと見えてきます。
目標の再設定
振り返りを基に、次の試合に向けた新たな目標を設定します。
- フォアハンドの安定性を向上させるために、チャンスボールを慌てず落ち着いて打てるようにする
- サーブの回転量の緩急をつけられるようにする
など、具体的な目標を立てます。
ノートを使った戦術の改善と練習計画
卓球ノートに記録した内容を基に、戦術の改善や練習計画を立てることで、より効果的な練習をができます。
卓球ノートを効果的に活用することで自分のプレーを客観的に分析でき、次の試合に向けた戦術を効率的に練り上げられます。
戦術の改善
試合後の振り返りを基に、うまくいった戦術や失敗した戦術を分析し、次の試合に向けた戦術を改善します。例えば、
- たまたまネット際に落ちたボールが有効だと分かったので、積極的に狙えるようにしておく
- バック側に来た速いサーブに対応できなかったので、打てるようにする
といったことです。
早田ひな選手、伊藤美誠選手だけでなく、第一線で活躍している他のスポーツ選手のノートについても紹介しています。
【レビュー】卓球ノートにCLUBサクセスノートが便利
卓球ノートの重要性はわかったけど、コレだけのことを毎回ノートに書き留めておくのって、大変じゃないの!?!面倒くさいし
大変に感じるかもしれないけれど、毎日の記録に特化したノートを使うと簡単だよ
まっさらな大学ノートでいきなりはじめるのは難しいかもしれませんが、毎日の練習や試合結果を書き留めることに特化したCLUBサクセスノートが便利です。
ネットで見つけて、なんとなく購入してみたら、思いの外簡単で使いやすくてびっくりしました。
CLUBサクセスノートのここがすごい
初級者の頃なら、練習の感想や指導者からのアドバイスはどれも参考になることばかり。
自宅に帰って素振りをするときも、イメージトレーニングするときも、ノートはその時のことを思い出す手助けになります。
また、日々の天候や食事もきちんと記入していけば、天候による調子の変動や、食事による体調の変化の傾向も気づきやすくなります。
書きやすさは継続する上でも重要
スコアを記入するだけの卓球ノートもありますが、CLUBサクセスノートは相手の戦型やラバーの種類、利き手などの情報、シングルスなのかダブルスなのかも丸をつけるだけ。
字を書くのは面倒くさいけど、丸をつけるだけなら手間がかからなくて良いね
ノートの最後には、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後、1年後、2年後、……、10年後までの目標を記入する欄まであります。
何事も目標設定は大事。
目標を時々眺めながら日々の練習や試合の記録をつけていくことは、モチベーションの維持にも繋がります。
まとめ
人はすぐに忘れる生き物です。
20分後には約4割を忘れ、次の日には約7割のことを忘れてしまいます。
記録を付けることで記憶にとどめ、書きっぱなしにするのではなく繰り返し見返すことで、自分の血肉にしていくことが重要です。
勉強も卓球も同じ。
卓球ノートは、自己分析や戦術の改善、メンタルの強化に非常に有効なツールです。
卓球ノートの継続的な活用の重要性
上位入賞を目指す卓球選手にとって、ノートの活用は自分のプレーを客観的に振り返り、次の試合に向けた具体的な戦術を練ることができます。
卓球ノートを継続的に活用することで、次のような効果が得られます。
- 自分の成長の確認
過去の記録を振り返ることで、自分の成長の軌跡を確認し、次の目標を明確に設定。 - 戦術の改善
試合ごとに戦術を見直し、改善点を見つけることで、試合の勝率を高めることができます。ワンパターンになりがちな戦術も、これで予防。 - メンタルの強化
試合前の目標設定や戦術の立案をノートに記録することで、自分のプレーに自信が持て、試合中の集中力をアップ。
自己成長のためのノートの書き方の習慣化
ノートのより効果的に活用するためには、習慣化が何よりも重要です。
- 毎日の練習後の記録
練習内容を振り返り、良かった点や改善点、できるようになったことを記録。 - 試合後の詳細分析
試合後には、試合の結果や感想、勝因と敗因、改善点などを詳細に記録。 - 定期的な見返し
月に一度、あるいは大会ごとに見返し、次の目標を設定
大学ノート等に自分独自の形式でつけていくのも良いよ
伊藤美誠選手の早田ひな選手のノート活用術について書かれている書籍
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