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卓球の促進ルール徹底解説!適用条件と戦略

卓球の試合を見ていて、

この試合はいつ終わるのだろう?

と感じるほどに長い試合を見たことはありませんか?

トップ選手なら、長い試合でも観客をエキサイティングさせてくれるかもしれません。

しかし一般的に試合が長引くと選手の体力が消耗し、観客も飽きてしまうものです。

そんな時に試合をスムーズに進行させるために導入されたのが「促進ルール」です。

促進ルールは単なる時間短縮のためのルールではありません。

促進ルールは選手の戦略や戦術に大きな影響を与え、試合をよりダイナミックにテンポよく展開するための重要な要素。

促進ルールという言葉を聞いたことはあるけれど、どんなものなのか、分かっているようで実はよく分かっていないんだよね

なんていう人は多いのではないでしょうか。

本記事では、卓球の促進ルールの適用条件や進行手順、そして戦術への影響について詳しく解説します。

促進ルールを理解しすれば、試合観戦の楽しみが一層増すこと間違いありません。

つぶまる

促進ルールが適用されるような展開になる試合なんて、めったにあることではありませんが、なるときはなるので、知っておいて損はないです。

この記事を書いた人

卓球が趣味のアラフィフおばさん
公認審判員
とある地方卓球協会の役員

目次

促進ルールとは

促進ルールとは、卓球の試合において一定の条件下で適用される特別なルールです。

このルールは、

  • 試合の進行が遅くなりすぎるのを防ぎ
  • スムーズな試合運営を確保する

ために設けられました。

具体的には、ゲームが特定の時間(10分)に達した場合、ラリーが続きすぎてなかなか得点が入りにくくなった状況を打破するために適用されます。

促進ルールが必要な理由

促進ルールが必要とされる最大の理由は、試合の時間管理です。

卓球の試合では、時々あまりにも長く続くラリーが発生することがあります。

これにより、試合全体のスケジュールが遅れるリスクが生じます。

運営上の理由

特に大会運営者にとっては、試合が予定通り進行しないことは大きな問題。体育館の使用契約等の関係から、予定通りに終了してもらわないと困ります。

選手の負担軽減

選手にとっても、長時間にわたる試合は体力的・精神的に負担がかかります。

促進ルールは、試合を適切な時間内に収めることで、選手の負担を軽減し、公平な競技環境を維持するためも必要です。

さらに、観客にとっても、ダラダラと続く試合よりも、テンポよく進行する試合の方が見応えがあり、楽しさが増します。

促進ルールの適用条件

促進ルールは、通常のラリーが長引きすぎて試合の進行が遅くなった場合に適用されます。

具体的には、以下の条件が満たされたときに促進ルールが適用されます

  1. 1ゲームが10分を超えても終了せず、両プレーヤーの合計得点が18点に達しない場合
  2. 選手同士が合意をし、促進ルールを要請した場合

1.15.1:[1.15.2]の場合を除いて、ゲーム開始後10分経過した場合は、促進ルールが適用される。また、両方の競技者または組から要請があった時には、いつでも促進ルールが適用される。

1.15.2:両方の競技者または組のポイントスコアの合計が、少なくとも18ポイントに達した場合には、促進ルールは適用されない。

日本卓球ルールブック 2022

この条件に該当する場合、試合の進行を円滑にするために促進ルールが導入されます。

例外的に、本来であれば促進ルールを採用しない大会でも、審判長判断で促進ルールを適用するときがあります

1ゲームが10分を超えても終了せず、両プレーヤーの合計得点が18点に達しない場合

審判はストップウォッチで試合時間を測定しています。主審のみの場合は主審が、副審がいるときは副審が時間を測定しています。

タイムアウト時間を除き、試合時間が10分を経過し、点数の合計が18点未満のときに促進ルールが適用されます。

18点未満とは

10分を経過した時、

  • 9-9
  • 10-8
  • (デュース)

というパターンになっていなかった時は18点未満であり、促進ルールが適用されます。

選手同士が合意をし、促進ルールを要請した場合

試合を始める前、お互いに相手を見て、

試合が長引きそうだから、最初から促進ルールにしない?

と選手同士が話し合いをして促進ルールを要請するときがあります。

何度も対戦経験のあるベテランカットマン同士の場合、よくあることのようです。

審判長判断で促進ルールを適用する場合

まれにですが、審判長判断で促進ルールを適用する場合があります。

促進ルールは、通常、公認審判員がつく試合で採用されます。

大会によっては、最初の方は敗者審判で行い、ベスト〇〇になってから公認審判員が付き、促進ルール適用条件を満たした場合に促進ルールを導入します。

しかし以前、こんな事がありました。

私が見た事例

まだ敗者審判で行う段階の試合で、異常に長引いた試合がありました。

他のブロックはどんどん進んでいるのに、とある試合があまりにも長引いてしまったため、トーナメントを進めることができません。

あそこの試合のラリー、どちらも全然ミスしなくて、あのラリーだけもう200回以上続いてない?

異常に長いラリーが続いているために試合が長引いていることに気づいた審判長は、試合途中にも関わらず、すぐに敗者審判を公認審判員と交代させ、促進ルールを適用させました。

つぶまる

その後の試合展開は早い早い!

促進ルール時の変更点

促進ルールが適用されると、試合の進行方式が以下のように変更されます。

  • 1本とごとにサービスを交代する
  • レシーバーが13回のリターンに成功するとポイントが入る

1.15.4:ゲームが終了するまで、競技者は1ポイントずつ交替してサービスを行う。また、レシーバー側が1度のラリーにおいて13回のリターンに成功した場合、レシーバー側に1ポイントが与えられる。

日本卓球ルール2022

1本ごとにサービスを交代する

通常のルールでは2ポイントごとにサービスが交替しますが、促進ルール下では1ポイントごとに交替します。これにより、ゲームのリズムが速まり、ポイントが入りやすくなります。

1ポイントごとに交代することで、サーブとリターンの機会が公平になります。

レシーバーが13回のリターンに成功するとポイントが入る

促進ルールに入ると、審判員(ストロークカウンター)が1人増え、ラリー数を数えます。

One、Twe、Three、……

ラリー数は1往復で1カウントです。

どちらもポイントを取ることができず、13回ラリーが続いてしまった場合はラリーを終了し、レシーバーに得点が入ります。

このルールのお陰で長いラリーが早期に決着し、試合の進行を早めることができます。

促進ルールを導入する時の流れ

促進ルールを導入するときは、以下のような流れになります。

1.15.3.1:ボールがインプレーの場合は、主審はそのラリーを中断し、次いで中断されたラリーにおいてサービスを行った競技者のサービスで競技を再開する。

1.15.3.2:ボールがインプレーでない場合は、直前のラリーでレシーブした競技者のサービスで競技を再開する。

日本卓球ルール2022
STEP
時間の確認

審判員は試合時間を測定しています。

主審のみの場合は主審が、主審・副審体制のときは副審がストップウォッチを持って試合時間を測定しており、試合時間が10分経過したことを確認します。

つぶまる

10分が近づくと、審判員も心中ソワソワしだします。

STEP
試合の中断と宣言

審判は適用のタイミングを判断し、試合を一時中断し、「促進ルールの適用」を宣言します。

ラリー中なら、

つぶまる

レット

と審判は言って、ラリーを中断します。ラリー中でない場合は、

つぶまる

ストップ

と審判は試合を一時中断します。

STEP
説明と確認

審判員は選手に対し、促進ルールによる変更点

  • 1ポイントごとにサービスを交代すること
  • 13回のリターンでレシーバーに点数が入ること

などを簡潔に説明し、選手が理解したことを確認します。選手が不明点や疑問点がある場合、その場で質問に答え、疑問を解消しておきます

STEP
試合再開

選手が促進ルールを理解したことを確認したら、審判は試合再開の合図を出します。

再開時のサーバーは以下の通りです。

  • 促進ルールに入る時にラリー中であれば、その時サービスを出していた選手からサービスを開始
  • ラリー中でなければ、直前のラリーでレシーバーだった側からサービスを開始

促進ルールが導入された試合は、残りのゲームはすべて促進ルールで行われます。

2ゲーム目で促進ルールが適用されると、3ゲーム目や4ゲーム目は最初から促進ルールで行われます。

1.15.6:促進ルールが適用された場合、そのマッチの残りのゲームは促進ルールで行われる。

日本卓球ルール2022

促進ルールが適用された場合の戦術の変化

促進ルールが適用された場合、一般的なポイントルールに加え

  • サーバーは13回以内にポイントを決めなければならない
  • レシーバーはとにかく13回ボールを返せば自分の得点になる

という条件が入るため、選手によっては戦術の変更を余儀なくされます。

サーバー側の戦術

サーバーは13回以内にポイントを決めなければならないので、守備的な選手でも、より攻撃的な返球を心がけるようになります。

攻撃的なサービス

13回以内で決めるとは思わずに、サービスエースや3球目攻撃をより積極的に仕掛けられる回転やコースを考え、相手にプレシャーを与えます。

速いテンポのラリー

スマッシュやスピードドライブを駆使し、レシーバーの守備を崩してポイントを取りにいきます。結果として、試合のテンポが早くなります。

レシーバーの戦術

レシーバーは、とにかく13回返球すれポイントになるので、攻撃的な選手でも守備的になることがあります。

安定したリターン

リターンが13回成功すればポイントが得られるため、ミスのない安定したリターンが重要。

無理に攻めず、確実に返球する技術が必要です。

相手のミスを誘う

相手の攻撃に対して冷静に対応し、相手がミスをするまで粘る戦術も有効です。特に、相手が焦って攻撃してくる場合には、そのミスを誘うようなプレーを心がけます。

メンタル面の変化

促進ルールが適用されると、試合のプレッシャーが増します。

  • 冷静な判断力
  • 集中力の維持
  • ポジティブマインド

特にサーバーは、攻撃を焦って自滅してしまわないように、上記3つのメンタルを維持することが重要になります。

まとめ

卓球の試合において、促進ルールは試合の進行をスムーズにし、選手や観客にとって快適な競技環境を提供するための重要なルールです。

卓球ファンや関係者は、促進ルールの意義とその影響を理解し、競技の魅力をさらに高めていく必要があります。

促進ルールの重要性

試合時間の管理

促進ルールは試合が長引きすぎることを防ぎ、試合時間を適切に管理するための手段の一つです。これにより、大会全体のスケジュールが大きく乱れることを防ぎます。

選手の体力管理

長時間の試合は、選手にとって体力的にも精神的にも大きな負担になります。促進ルールは試合時間を制限することで、選手の負担を軽減し、公平な競技環境を維持します。

顧客満足度の向上

試合がスムーズに進行することで、観客にとっても観戦がよりエキサイティングで楽しいものにします。テンポの良い試合は観客の関心を引き続けるため、スポーツの魅力を高めます。

戦術の多様化

促進ルールは選手に新たな戦術を考える機会を提供します。攻守のバランス

  • 部活がない日でも家で練習をしたい
  • こっそり練習して、みんなと差をつけたい
  • クラブ時間に関係なく、家で練習をしたい

家に卓球台があれば、リビングや車庫が卓球場に早変わり

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